じつ【実】
[名] 1 うそ偽りのないこと。真実。本当。「—のところ」「—を言うと」「—の子」⇔虚(きょ)。 2 内容。実体。実質。「名を捨てて—を取る」 3 誠実な気持ち。まごころ。「—のある人」 4 ...
じつ‐じ【実事】
1 本当のこと。実際のこと。事実。「今聞得たる神託が、若(も)し—にてあらんには」〈竜渓・経国美談〉 2 (副詞的に用いて)本当に。まことに。「人目—面目なし」〈盛衰記・三四〉
し‐か【然/爾】
《指示代名詞「し」+接尾語「か」から》 [副]そのように。さように。「あいなかりける心くらべどもかな、我は—隔つる心もなかりき」〈源・夕顔〉 「生あるもの、死の近き事を知らざる事、牛、既に—な...
然(さ)なら◦ず
1 そのようでない。そうではない。「—◦ぬ事だに、人の御ためには、よさまの事をしも言ひ出でぬ世なれば」〈源・葵〉 2 そうあるべきではない。「さまことに、—◦ぬ打ちとけわざもし給ひけり」〈源・末摘花〉
さわ‐やか【爽やか】
[形動][文][ナリ]《歴史的仮名遣いは「さわやか」とも》 1 気分が晴れ晴れとして快いさま。さっぱりとして気持ちがよいさま。「朝の—な空気」「—な人柄」《季 秋》「—に日のさしそむる山路かな/...
かしこ・い【賢い/畏い/恐い】
[形][文]かしこ・し[ク] 1 (賢い)頭の働きが鋭く、知能にすぐれている。利口だ。賢明だ。「—・くて聞き分けのいい子供」 2 (賢い)抜け目がない。要領がいい。「あまり—・いやり方とはいえな...
かき‐くら・す【掻き暗す】
[動サ四] 1 空を曇らし、暗くする。雨や雪が、空が暗くなるほど強く降る。「五月雨(さみだれ)さへ—・し、まことにいぶせかりけるに」〈平家・六〉 2 心を暗くする。悲しみにくれる。「—・す心の闇...
じつ‐に【実に】
[副] 1 感嘆の意をこめて、ある状態の程度のはなはだしいさまを表す。全く。本当に。まことに。「この料理は—うまい」 2 強調、または驚嘆すべきことを述べるときに用いる。なんと。「この工事は—一...
いやしく‐も【苟も】
[副]《形容詞「いやし」の連用形+係助詞「も」から》 1 仮にも。かりそめにも。「—人の上に立つ者のすべきことではない」 2 もしも。万一。「—これが事実なら、早急に対処すべきだ」 3 (あとに...
いろ‐ざし【色差(し)】
《「いろさし」とも》 1 色をつけること。彩色。着色。 2 顔などの色つや。色のぐあい。「御—まことにめでたく御心地よげに見えさせ給ひけるが」〈沙石集・一〉