まむし
《「まぶし」の音変化》京阪地方で、ウナギの蒲焼(かばやき)、また、うなぎどんぶりをいう語。
ま‐むし【蝮】
1 《「真虫」の意》クサリヘビ科の毒蛇。体長約70センチで、灰褐色の地に銭形の斑紋が並ぶ。頭は三角形で両ほおに毒腺をもち、敵が防衛範囲内に入ると毒牙を立てて飛びかかる。毒性は強いが注入量は少ない...
まむし‐ぐさ【蝮草】
サトイモ科の多年草。山地の樹下に生える。地下の球茎から、鳥の足状の複葉が2枚出る。雌雄異株。晩春、紫色か緑紫色の仏炎苞(ぶつえんほう)をもつ花穂をつける。へびのだいはち。《季 春》
まむし‐ざけ【蝮酒】
生きたマムシを焼酎(しょうちゅう)に浸したもの。強壮剤とされる。《季 夏》
マムシト【Mamushit】
イスラエル南部、ネゲブ砂漠にある都市遺跡。紀元前1世紀にナバテア人が建設し、乳香や没薬(もつやく)などの交易によって栄えた。宮殿、貯水池、市場などの遺構のほか、床面のモザイクが残る東ローマ帝国時...
まむしのからみあい【蝮のからみあい】
《原題、(フランス)Le nœud de vipères》モーリアックの小説。1932年刊。財産をめぐる家族との確執に倦(う)む孤独な老人ルイの内面を描く。
まむしのすえ【蝮のすゑ】
武田泰淳の小説。昭和22年(1947)「進路」誌に発表。上海(シャンハイ)で敗戦を迎え、代書屋になった「私」を主人公とする、私小説風の短編作品。
まむし‐ゆび【蝮指】
先端の関節だけが、マムシが鎌首をもたげたように曲がる指。