むらさき‐の‐そで【紫の袖】
四位以上の人が着用した袍(ほう)のこと。→位階
むらさき‐の‐ちり【紫の塵】
《和漢朗詠集・上の「紫塵(しじん)の嫩(わか)き蕨(わらび)は人手を拳(にぎ)る」の「紫塵」の訓読み》ワラビの芽。「武蔵野のすぐろが中の下蕨まだうら若し—」〈長方集〉
むらさき‐の‐にわ【紫の庭】
《宮城の意の紫微宮(しびきゅう)から》宮中の庭園。禁苑(きんえん)。「—ものどかにかすむ日の」〈秋篠月清集〉
むらさきのひともと【紫の一本】
戸田茂睡による地誌。天和2年(1682)成立。侍の陶々斎と遁世者の遺佚が訪ね歩く物語という趣向で、江戸の名所旧跡を紹介するもの。
むらさき‐の‐ほし【紫の星】
紫微星(しびせい)のこと。天子にたとえられる。「日の光重ねて照れば—も二つに色やなるらむ」〈類従本伊勢集〉
むらさき‐の‐みや【紫の宮】
《宮城の意の紫微宮から》中宮・皇后の異称。
むらさき‐の‐ゆかり【紫の縁】
「草(くさ)の縁(ゆかり)」に同じ。「かの—尋ねとり給ひて」〈源・末摘花〉
むらさき‐のり【紫海苔】
アサクサノリの別名。
むらさき‐はしどい【紫丁香花】
ライラックの別名。
むらさき‐ほこりかび【紫埃黴】
ムラサキホコリカビ科の変形菌。朽ち木上などに群生する。変形体は白くアメーバ状で、成長すると表面から、柄をもつ暗紫褐色の円柱状の胞子嚢(ほうしのう)を多数出す。