さか・う【境ふ/界ふ】
[動ハ四]境を決める。限る。区切る。「後ろは山により、前は水を—・ふ事にてこそあるに」〈太平記・一九〉
さか・う【栄ふ】
[動ハ下二]《「さか(栄)ゆ」の音変化。鎌倉、室町時代以降用いられた》「さか(栄)える」に同じ。「—・ふべき四方(よも)の草木のかぞいろはこの春雨や世におほふらん」〈夫木・三〉
さか・う【逆ふ】
[動ハ四] 1 さからう。そむく。従わない。「かの妻、もとより腹悪しくて、常に夫の気に—・へり」〈仮・伊曽保〉 2 敵対する。はむかう。「今一度—・ふべしとて」〈著聞集・一〇〉 3 さかさにな...
簀(さく)を易(か)う
「易簀(えきさく)」に同じ。
さし‐か・う【差し交ふ】
[動ハ下二]互いにさしのべて、交差させる。「白栲(しろたへ)の羽—・へて打ち払ひさ寝といふものを」〈万・三六二五〉
さし‐むか・う【差し向かふ】
[動ハ四] 1 向かい合う。向き合う。「牡牛(ことひうし)の三宅の潟に—・ふ鹿島の崎に」〈万・一七八〇〉 「二人—・ひて泣きけり」〈源・玉鬘〉 2 当面する。現在…である。「その母君…、—・へる...
し‐あつか・う【為扱ふ】
[動ハ四]処置に困る。もてあます。「この足のかはりにわが足を切れ…切らむとする者ども—・ひて」〈宇治拾遺・四〉
舌(した)を二枚(にまい)に使(つか)・う
前に言ったことと後で言ったこととが違う。また、相手しだいで違ったことを言う。二枚舌を使う。
失笑(しっしょう)を買(か)・う
愚かな言動のために笑われる。「的外れな発言をして—・う」
死馬(しば)の骨(ほね)を五百金(ごひゃくきん)に買(か)う
《「戦国策」燕策から》凡人をまず優遇しておけば、やがて賢者が自然と集まって来る。死馬の骨を買う。