しぬ【篠】
《江戸時代に万葉仮名の「の」の読みを「ぬ」と誤読してできた語》「しの1」に同じ。
しぬ・ぶ【偲ぶ】
[動バ四] 1 《「しの(偲)ぶ」の音変化。上代は「しぬふ」》「しの(偲)ぶ1」に同じ。「瓜食(は)めば子ども思ほゆ栗食めばまして—・はゆ」〈万・八〇二〉 2 《江戸時代に万葉仮名の「の」の読...
しゃく‐じ【借字】
漢字のもつ意義にかかわらず、その音や訓を借用して書き表す方法。万葉仮名や梵語(ぼんご)の音訳など。
しゃっ‐くん【借訓】
漢字を万葉仮名として用いて表記するとき、その漢字に固定した訓を、表記しようとする語に当てて用いるもの。副助詞「だに」を「谷」、形容詞「なつかし」を「夏樫」と書く類。
じきょう【字鏡】
漢和字書。原形は3巻か。著者未詳。平安後期ごろに成立。零本。漢字を部首によって配列し、漢字による反切・類音・字義などの注、片仮名・万葉仮名による字音・和訓の注などを記す。
じょうだい‐とくしゅかなづかい【上代特殊仮名遣い】
奈良時代およびそれ以前の万葉仮名文献において、エキケコソトノヒヘミメヨロ(古事記ではモも)およびその濁音の合計20(あるいは21)の音節の万葉仮名による表記に、2類の使い分けがあること。このうち...
せんみょう‐がき【宣命書(き)】
宣命・祝詞(のりと)などに用いた、漢字による国語の文章表記の形式の一。体言や用言の語幹などは大きく、助詞・助動詞・用言の活用語尾などは1字1音の万葉仮名で小さく記した。
そう‐がな【草仮名】
草書に書きくずした万葉仮名。これをさらに簡略にしたものが平仮名。草(そう)。
ななつ‐いろは【七つ以呂波】
平仮名・片仮名・万葉仮名など七つの書体に書き分けた、いろは歌。手習いの手本などに用いた。
にほん‐ご【日本語】
日本の国語。万葉仮名で書かれた古代日本語からの文献をもつ。敬語、男女の言葉の違いの発達などの複雑な面に比して、音体系の変化は比較的少なく保守的である。アルタイ諸語との同系説、南方の諸言語との同系...