こじじゅうしゅう【小侍従集】
平安末期の私家集。1巻。小侍従の自撰。寿永元年(1182)成立。
こっ‐しょ【忽諸】
《たちまちに滅び尽きる意》軽んじること。ないがしろにすること。「次に夜の事誠の御使いと存じ侍れば、いかでか忝(かたじけな)くも宣旨を—し奉るべき」〈盛衰記・一三〉
こ‐てき【故敵/古敵】
古くからの敵。「是は山門の—、時の侍所なれば、是を討留めよ」〈太平記・三二〉
こと‐あやまり【言誤り】
言葉のまちがい。言いあやまり。言いそこない。「小さき子どもなどの侍るが、—しつべきも、言ひ紛らはして」〈源・夕顔〉
こと‐おんな【異女】
ほかの女。妻以外の情人である女。他(あだ)し女。「—に思ひつきて、思ひ出でずなり侍りにけり」〈後拾遺・雑中・詞書〉
こと‐ざま【異様】
[名・形動ナリ] 1 普通とは変わったありさま。ことよう。「かたちの—にて、うたてげに変はりて侍らば」〈源・賢木〉 2 期待などに反しているか、または今までと違ったありさま。「ねむごろに言ひ契り...
こと‐どころ【異所】
1 ほかの所。別の場所。「ただ海の面を見渡したる程なむ、あやしく—に似ず、ゆほびかなる所に侍る」〈源・若紫〉 2 異国。外国。「—のものなれど、鸚鵡(あうむ)いとあはれなり」〈枕・四一〉
事(こと)に当(あ)た・る
1 物事を担当する。従事する。「式典には全社をあげて—・った」 2 事件に遭遇する。「—・りて津の国の須磨といふ所にこもり侍りけるに」〈古今・雑下・詞書〉
言葉(ことば)は心(こころ)の使(つか)い
心に思っていることは自然と言葉にあらわれるということ。「—と申せば、これらの人の胸のうち、つたなくさわがしくこそ覚え侍れ」〈ささめごと〉
事(こと)もな・し
1 何事もない。無事である。「すべて世は—・し」〈上田敏訳・海潮音・春の朝〉 「—・く生き来しものを老いなみにかかる恋にも我(あれ)はあへるかも」〈万・五五九〉 2 無難で欠点がない。非の打ち所...