何(いず)れともな・し
比較してどちらがどうということがない。取り立てて優劣はない。いずれとなし。「おほかたの秋に心は寄せしかど花見るときは—・し」〈拾遺・雑下〉
いまよう‐あわせ【今様合(わ)せ】
昔の遊戯の一。二組に分かれて今様歌をうたい、優劣を競う。
うぐいす‐あわせ【鶯合(わ)せ】
飼育した鶯を持ち寄り、鳴き声の優劣を競うこと。中世、物合わせの一つとして流行し、近世以降も広く行われた。うぐいすかい。《季 春》
うずら‐あわせ【鶉合(わ)せ】
飼っているウズラを持ち寄って、鳴き声の優劣を競う遊び。《季 秋》
うた‐あわせ【歌合(わ)せ/歌合】
左右に分けた歌人の詠んだ歌を左右1首ずつ出して組み合わせ、判者(はんじゃ)が批評し、その優劣を競う遊戯。平安初期以来、貴族の間に流行。平安後期には歌人の実力を争う場となった。うたくらべ。
うま‐ぞろえ【馬揃え】
武家時代、軍馬を集めてその優劣や調練の状況などを検分したこと。士気を鼓舞し、併せて敵への示威の効果をねらった。
え‐あわせ【絵合(わ)せ】
物合わせの一。平安時代、参加者を左右に分け、互いに絵、または絵に和歌などを添えたものを出し合い優劣を争った遊び。 [補説]書名別項。→絵合せ
えんしょ‐あわせ【艶書合(わ)せ】
歌合わせの一。左右の組に分かれ、恋文や恋歌を作り合って優劣を競う遊び。懸想文(けそうぶみ)合わせ。
おうぎ‐あわせ【扇合(わ)せ】
平安時代に行われた物合わせの一。左右の組に分かれて扇を出し合い、その趣向の優劣を判者が判定して勝負を決めた。
おっつ‐かっつ
[形動]《「おつかつ(乙甲)」、また「お(追)っつすが(縋)っつ」の音変化かという》ほとんど差がつけられないさま。優劣の差がないさま。また、時間などの差がないさま。おつかつ。「二人の力量は—だ」...