いち‐ぶつ【逸物】
「いちもつ(逸物)」に同じ。「この太刀、寸こそ短けれども、身においては—にてあるぞ」〈義経記・五〉
いちもんじ【一文字】
刀工の一派。また、その作品の称。中子(なかご)に「一」の銘がある。一文字派。
いっ‐く【一口】
1 一つの口。転じて、人ひとり、また、生き物1匹。いっこう。 2 釜など口のあいている器物や、刀剣など刃物の一つ。→口(く)
いっ‐こう【一口】
1 一つの口。同じ口。また、一人の人。いっく。 2 刀剣や口のあいている器物の一つ。「蝋塗の晃(きら)めく—の短刀なり」〈紅葉・金色夜叉〉 3 同じように口をそろえて言うこと。「お家の柱をかぶり...
いっ‐そく【一足】
1 靴や足袋など、履き物の左右ひと組。→足(そく) 2 蹴鞠(けまり)で、1回鞠をけること。「鞠ヲ—ケル」〈日葡〉 3 わずかな足の動き。「—一刀ひるみなく、絶頂さして追ひ上ぐるは」〈浄・源頼家...
いっ‐とう【一刀】
1 1本の刀。 2 刀を1回振り下ろしたり、斬(き)り払ったりすること。ひと太刀。ひと斬り。「—のもとに斬り捨てる」
いっとう‐さんらい【一刀三礼】
仏像を彫刻するときに、一刻みするごとに三度礼拝すること。一刀三拝。一刻三礼。→一字三礼
いっとう‐ぼり【一刀彫(り)】
1本の小刀で彫って、その荒いタッチを生かした木彫技法。また、その作品。奈良の一刀彫り、飛騨の一位彫りなどが有名。
いっとう‐りゅう【一刀流】
江戸初期、伊藤一刀斎景久の創始と伝える剣道の一派。のち、唯心一刀流・北辰一刀流などを生む。
いっとう‐りょうだん【一刀両断】
1 ひと太刀で、まっぷたつに断ち切ること。 2 すみやかに、はっきりとした処置をとること。「—の裁きを下す」