ぞう‐か【雑歌】
歌集の部立ての一。万葉集では相聞(そうもん)・挽歌(ばんか)に属さないすべての歌をいう。古今集以後では、四季・賀・離別・羇旅(きりょ)・恋などに分類されない歌をいう。ぞうのうた。ぞう。ざっか。
ぞうほぶんけんびこう【増補文献備考】
朝鮮の歴史書。250巻。李太王の命により朴容大らが編集。1908年刊。朝鮮の古今の文物・制度などを16項目に分類・集録したもの。
ぞ‐も
[連語]《係助詞「ぞ」+係助詞「も」。古くは「そも」とも》 1 文中にあって、その付く語を感動を込めて強く示す意を表す。「これ」を受ける文末の活用語は原則として連体形をとる。…はまあ。「いかにあ...
たいげん‐どめ【体言止(め)】
和歌・俳諧などで、最後の句を体言で終わらせること。余韻・余情を生じさせる効果がある。「春過ぎて夏来にけらし白妙の衣干すてふ天(あま)の香具山(かぐやま)」〈新古今・夏〉の類。名詞止め。
たいら‐の‐さだふん【平貞文】
[?〜923]平安時代の歌人。名は「さだふみ」とも。平貞文家歌合を主催、歌は「古今和歌集」以下の勅撰集に26首。「平中(へいちゅう)」の称で知られ、「平中物語」の主人公、好色の美男子と伝えられる...
たえ【妙】
[形動][文][ナリ] 1 不思議なまでにすぐれているさま。何ともいえないほど美しいさま。「—なる楽の音」 2 きわめてじょうずなさま。「歌にあやしく—なりけり」〈古今・仮名序〉
たおやめ‐ぶり【手弱女振り】
女性的で、優美・繊細な歌風。万葉集の「ますらおぶり」に対し、主として古今集以後の勅撰集に広くみられる詠みぶりをいう。
たかし‐の‐はま【高師の浜】
大阪府高石市の大阪湾に面する海岸。かつて白砂青松の景勝地として知られた。高師の浦。[歌枕]「沖つ波—の浜松の名にこそ君を待ちわたりつれ」〈古今・雑上〉
た‐が‐そで【誰が袖】
《古今集・春上の「色よりも香こそあはれと思ほゆれ誰が袖ふれし宿の梅ぞも」の歌から》 1 匂袋(においぶくろ)の名。衣服の袖の形に作った袋を二つひもで結び、たもと落としのようにして携帯した。 2 ...
たきつせ‐の【滝つ瀬の】
[枕]《「たぎつせの」とも》流れの速い意から、「はやし」にかかる。「—はやき心を何しかも人めづつみのせきとどむらむ」〈古今・恋三〉