命(いのち)は義(ぎ)によりて軽(かる)し
《「後漢書」朱穆伝から》かけがえのない大切な命も、義のためならば捨てても惜しくない。
命(いのち)は鴻毛(こうもう)より軽(かる)し
《司馬遷「報任少卿書」から。「鴻毛」は、鴻(おおとり)の羽毛で、きわめて軽いもののたとえ》命を捨てることは、少しも惜しくない。→死は或いは泰山より重く或いは鴻毛より軽し
命(いのち)は風前(ふうぜん)の灯(ともしび)の如(ごと)し
《「法苑珠林」の「命は風中の灯の如し」から》危険が身に迫っていることのたとえ。また、人生のはかないことのたとえ。
いのち‐びろい【命拾い】
[名](スル)危うく命が助かること。また、窮地を脱すること。「適切な手当てで—した」「係員の機転のおかげで—した」
命(いのち)待(ま)つ間(ま)
命が終わるのを待つ間。「ありはてぬ—の程ばかりうき事しげく思はずもがな」〈古今・雑下〉
いのち‐みょうが【命冥加】
[名・形動]神仏のおかげで、命拾いをすること。「生き残れたとは—な人だ」
いのち‐やま【命山】
津波や洪水などで地域が浸水した際に避難するための築山。 [補説]静岡県袋井市には江戸時代に造られた「大野命山」「中新田命山」が残り、県の指定文化財となっている。また平成25年(2013)には約1...
命(いのち)を落(お)と・す
事故や病気で人が死ぬ。老衰や自殺による死にはいわない。「冬山で—・す」
命(いのち)を懸(か)・ける
命を捨てる覚悟で物事に立ち向かう。「新しい研究に—・ける」「—・けた恋」
命(いのち)を削(けず)・る
寿命を縮めるほど苦労する。命を縮める。「—・るような長年の努力が実る」