袖(そで)に縋(すが)・る
袖にとりついて哀れみを請う。助けを求める。「知人の—・って命をつなぐ」
たらちね【垂乳根】
《枕詞「たらちねの」から》 1 母。母親。「—の消えやらで待つ露の身を風より先にいかでとはまし」〈増鏡・新島守〉 2 親。両親。父母。「—はいかに哀れと思ふらむ三年になりぬ足たたずして」〈今鏡・...
ちゃく‐そう【着相】
《「ぢゃくそう」とも》特定の物事に心がとらわれている状態。「容色の妙(たへ)なるに会ひても、迷ひの前の—を哀れむ」〈太平記・三七〉
つが‐な・し
[形ク]これというわけもない。たわいない。つがもない。「恥も哀れもうち明けて、—・くこぼす正月の、涙も顔に憎からず」〈浄・寿の門松〉
つき‐づき【付き付き】
そば仕えの者。付き添いの者。「—の女も哀れにいたましく思ふうちにも」〈浮・五人女・一〉
ていほう‐れんれん【綈袍恋恋】
《「史記」范睢(はんしょ)伝の、魏の須賈(しゅか)が范睢を哀れんで厚絹の綿入れを与えたという故事から》友情のあついこと、また友情の変わらないことのたとえ。
てんこ【天鼓】
謡曲。四番目物。少年楽人の天鼓は天から授かった鼓を帝に献上するのを拒み、呂水に沈められ殺される。その後、鼓は鳴らなくなるが、天鼓の父が打つと妙音を発する。帝が哀れを感じて追善の管弦講を催すと、天...
情(なさ)けを掛(か)・ける
哀れみをかける。親切にいたわる。「不遇な友に—・ける」
ねた・し【妬し/嫉し】
[形ク] 1 うらやましくねたましい。また、ねたましく思われるほどすばらしい。「心にくく—・き音(ね)ぞまされる」〈源・明石〉 2 憎らしい。残念である。「哀れなるかな、—・きかな、我が大師、何...
のうさ‐のうさ
[形動ナリ]分相応であるさま。また、時に応じて気の向くままにするさま。「哀れなる—の思ひかな」〈千五百番歌合・二〇〉