なつくず‐の【夏葛の】
[枕]クズが伸び広がる意から、「絶えぬ」に掛かる。「—絶えぬ使ひのよどめれば」〈万・六四九〉
なつ‐ぐみ【夏茱萸/夏胡頽子】
グミ科の落葉小高木。山野に自生。葉は長楕円形で裏面が白い。春、淡黄色の筒状の花が垂れてつき、初夏には赤い実を結び、食べられる。《季 夏》
なつ‐ぐも【夏雲】
夏空に現れる雲。入道雲・夕立雲・雷雲など変化が多い。《季 夏》
なつ‐げ【夏毛】
1 鳥獣の夏の毛。晩春から初夏に換毛し、秋まで存続する。⇔冬毛。 2 鹿の夏の毛。夏の半ばを過ぎて黄色になり、白い斑点がはっきり浮き出たもの。毛皮で行縢(むかばき)、毛で筆を作った。
なつ‐こだち【夏木立】
夏の、生い茂った木立。《季 夏》「—故郷近くなりにけり/子規」 [補説]書名別項。→夏木立
なつこだち【夏木立】
山田美妙の短編小説集。明治21年(1888)刊行。代表作「武蔵野」などを収録する。
なつ‐こむぎ【夏小麦】
ライムギの別名。
なつ‐ご【夏子/夏仔】
夏に生まれた動物の子。
か‐さん【夏蚕】
⇒なつご(夏蚕)
なつ‐ご【夏蚕】
初夏に孵化(ふか)して飼われる蚕。飼養日数が短く、繭の量・質ともに劣る。かさん。《季 夏》「—いまねむりたらひぬ透きとほり/楸邨」→春蚕 →秋蚕