ふ【干/乾】
[動ハ上二]《上代語》「ひ(干)る」に同じ。「妹が見し楝(あふち)の花は散りぬべしわが泣く涙いまだひなくに」〈万・七九八〉 [補説]上代では、未然形・連用形に乙類の仮名が用いられているので、上二...
ほし【干し/乾し】
干すこと。熱にあてて水分を取り除くこと。「—が足りない」
ほし‐あ・う【干し敢ふ/乾し敢ふ】
[動ハ下二]すっかり乾かす。「いみじう悲しきに、人々涙をえ—・へず」〈紫式部日記〉
ほし‐あ・げる【干(し)上げる/乾し上げる】
[動ガ下一][文]ほしあ・ぐ[ガ下二] 1 乾かして水分をすっかりなくす。「天日で—・げる」 2 食物や生活費を与えずに飢えさせる。「国の女房や子供を—・げて置いて」〈鴎外・雁〉 3 飲みつくす...
ほし‐あわび【干し鮑/乾し鮑】
アワビの肉を塩漬けし、煮て干したもの。中国料理の材料。
ほし‐いい【干し飯/乾し飯/糒】
蒸して乾燥させた保存用の飯。湯や水に浸して食べる。古くは旅の携行食。かれいい。かれい。ほしい。《季 夏》「—に日陰りて鮓(すし)はなれにけり/虚子」
ほし‐いも【干し藷/乾し藷】
蒸したサツマイモを、薄く切って干したもの。乾燥いも。《季 秋》 [補説]薄切りにせず丸ごと干したものや、棒状に切ったものなどもある。
ほし‐うお【干(し)魚/乾し魚】
魚のひもの。干しざかな。ひうお。
ほし‐うどん【干し饂飩/乾し饂飩】
干して、保存できるようにしたうどん。
ほし‐うり【干し瓜/乾し瓜】
干した瓜。瓜を縦割りにして種を取り、塩をつけて干したもの。《季 夏》「—や汐にながれしうつせ貝/暁台」