こ‐げん【固関】
平安時代、天皇の譲位・崩御、または国内動乱などの大事件の際、諸国の関所を警固させたこと。特に、逢坂(おうさか)(初めは越前愛発(あらち))・鈴鹿(すずか)・不破(ふわ)の三関を固めること。こかん...
こ‐こうじょう【小定考/小考定】
平安時代、定考(こうじょう)の翌日に、大弁以下が集まって、史生(ししょう)・官掌(かじょう)・使部などの官職を定める行事。→定考(こうじょう)
こころ・む【試む】
[動マ上二]《「こころみる」の上二段化。平安末期から現れる》 1 ためしてみる。「当家の浮沈をも—・むべしとこそ存じ候へ」〈古活字本平治・上〉 2 試飲・試食をする。「国王に備はる物も、まづ我さ...
ここんちょもんじゅう【古今著聞集】
鎌倉中期の説話集。20巻。橘成季(たちばなのなりすえ)編。建長6年(1254)成立。平安中期から鎌倉初期までの日本の説話約700話を、神祇・釈教・政道など30編に分けて収める。
こごしゅうい【古語拾遺】
平安時代の家伝。1巻。斎部広成(いんべのひろなり)撰。大同2年(807)成立。中臣(なかとみ)氏に押された斎部氏が、その勢力挽回(ばんかい)を図って、同氏の事跡を漢文で記し、平城(へいぜい)天皇...
こ‐し‐かた【来し方】
[連語]《「こ」は動詞「く(来)」の未然形、「し」は過去の助動詞「き」の連体形》 1 過ぎ去った時。過去。きしかた。「—は暗い苦悩(くるしみ)と悲痛(かなしみ)とに満たされていた」〈万太郎・末枯...
こしゅう‐きょう【湖州鏡】
《「湖州」は中国浙江(せっこう)省の地名》中国、宋代の鏡。四角形・六花形などで文様はなく、背面に鋳造地の地名湖州が鋳出されている。平安中期に日本にも輸入された。
こ‐じ【巾子】
《「こんじ」の撥音の無表記》冠の頂上後部に高く突き出ている部分。髻(もとどり)を入れ、その根元に笄(こうがい)を挿して冠が落ちないようにする。元来は、これをつけてから幞頭(ぼくとう)をかぶったが...
こじじゅうしゅう【小侍従集】
平安末期の私家集。1巻。小侍従の自撰。寿永元年(1182)成立。
こじま‐まんだら【子島曼荼羅】
奈良県高市郡高取町の子島寺にある両界曼荼羅の通称。紺綾地に金銀泥で描いたもの。平安時代、長保年間(999〜1004)ころの作で、高雄曼荼羅と並ぶ遺品として重要。