で‐たち【出立ち】
1 出かけるときの服装。転じて、身なり。いでたち。「書生羽織を着た寛闊—である」〈魯庵・社会百面相〉 2 出発。旅立ち。また、物事の始まり。「たやすく弥陀の浄土へまゐりなんずるための—なり」〈蓮...
とうかい‐じ【東海寺】
東京都品川区にある臨済宗大徳寺派の寺。山号は万松山。開創は寛永15年(1638)、開山は沢庵宗彭(たくあんそうほう)、開基は徳川家光。境内に沢庵の墓、賀茂真淵の墓がある。
とうかいゆうきょうでん【東海遊侠伝】
山本五郎(天田愚庵)による駿河の侠客清水次郎長の伝記小説。明治17年(1884)刊行。のちに講談や浪曲などで有名になる清水次郎長を最初に紹介した作品。
とう‐せい【当世】
1 今の世の中。いまどき。現代。「その柄は—のはやりではない」 2 「当世風」の略。「同じ貰うなら矢張鞍馬の娘を貰った方が—だぜ」〈魯庵・社会百面相〉
とう‐だい【登第】
[名](スル)試験に合格すること。及第。「当人慥(たしか)に聟君—の栄を得る意(つもり)で己惚(うぬぼ)れているのが」〈魯庵・社会百面相〉
とう‐とう【滔滔】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 水がとどまることなく流れるさま。「—と流れる大河」 2 次から次へとよどみなく話すさま。「—と述べる」 3 物事が一つの方向へよどみなく流れ向かうさま。「其勢...
とうのみねしょうしょうものがたり【多武峰少将物語】
平安中期の物語。1巻。作者未詳。応和(961〜964)初年ごろ成立か。藤原師輔(ふじわらのもろすけ)の八男高光が出家して多武峰に草庵を結ぶまでの経緯を、和歌を交えて描いたもの。高光日記。
とち‐ぐる・う【とち狂う】
[動ワ五(ハ四)]《「どちぐるう」とも》ばかみたいにふざける。ひどくたわむれる。「侯爵令嬢は人もなげに白場四三太郎氏と—・う」〈魯庵・社会百面相〉
とぶら・う【訪ふ】
[動ハ四] 1 訪問する。「我が庵は三輪の山本恋しくは—・ひ来ませ杉立てる門(かど)」〈古今・雑下〉 2 安否を問う。見舞う。「外の人さへ…いとほしがり—・ふものを」〈落窪・二〉 3 さがし求め...
と‐ぼそ【枢】
《「戸(と)臍(ほぞ)」の意》 1 開き口を回転させるため、戸口の上下の框(かまち)に設けた穴。 2 戸。扉。「庵の—を打叩けば」〈竜渓・経国美談〉