こころ‐ときめき【心ときめき】
胸がどきどきすること。心が弾むこと。胸騒ぎすること。「—するもの、雀の子飼ひ。ちご遊びする所の前渡る」〈枕・二九〉
心(こころ)解(と)・く
1 心のわだかまりが解ける。きげんがなおる。「なほ—・けぬ御気色にて」〈源・浮舟〉 2 緊張が解ける。くつろぐ。「酒盛りなんどして、—・けたるほどなりけるに」〈増鏡・三神山〉
こころ‐と・し【心疾し】
[形ク] 1 感覚や知能の働きが鋭くてすばやい。機敏である。「いとあさましくなむ侍ると申すに、君も—・く心得給ひて」〈堤・思はぬ方にとまりする少将〉 2 気ぜわしい。気が早い。せっかちである。「...
心(こころ)留(と)ま・る
1 ある物に強く心が引かれる。気に入る。「山水に—・り侍りぬれど」〈源・若紫〉 2 あきらめきれなくなる。未練が残る。「—・ることなくて、極楽にも心清く参り侍るべき」〈栄花・鶴の林〉
こころ‐とも‐なく【心ともなく】
[連語]意識しないで。思わず。「われは—その面を見しに、この女官はイイダ姫なりき」〈鴎外・文づかひ〉
こころ‐ど【心利】
《「ど」は形容詞「と(利)し」の語幹という》心に気力が満ちていること。しっかりした心。気合。「遠長く仕へむものと思へりし君しまさねば—もなし」〈万・四五七〉 [補説]一説に「ど」は所の意とする。...
こころ‐な・い【心無い】
[形][文]こころな・し[ク] 1 思慮がない。無分別である。「—・い観光客が残したごみ」⇔心ある。 2 他人に対して思いやりがない。情がない。「病人にとっては—・い言葉だ」 3 情趣を解しない...
こころ‐なが・し【心長し】
[形ク] 1 同じ気持ちを持続しているさま。気が長い。「猶(なほ)—・く物詣(ものまう)ではすべきなり」〈宇治拾遺・六〉 2 心の落ち着いているさま。安心しているさま。「御とりなしを言うてくるる...
こころ‐ながら【心ながら】
[連語]《「ながら」は接続助詞》 1 自分の心でありながら。「おのが—、心にまかせぬ事なれば」〈宇津保・嵯峨院〉 2 その心のままで。その心のとおり。「ありし世の—に恋ひ返し言はばやそれに今まで...
心(こころ)和(な)・ぐ
心がやわらぐ。心が慰む。「家島は雲居に見えぬ我(あ)が思(も)へる—・ぐやと」〈万・三六二七〉