おもい‐い・る【思い入る】
[動ラ五(四)]いちずに思う。深く心に思う。また、思い詰める。「仔細(しさい)は語らず唯(ただ)—・ってそう言うた」〈鏡花・高野聖〉 [動ラ下二]深く心に留める。「—・れたる心ざし、見るに涙...
おもい‐いれ【思い入れ】
[名] 1 深く思いを寄せること。また、その思い。執心。「著者の—が感じられる作品」 2 俳優が無言のうちに気持ちを表情やしぐさで表すこと。また、その演技。 3 思わく。見込み。予想。「—違ひ...
おもい・う【思ひ得】
[動ア下二]考えつく。心に悟る。「四人ばかりをへだててゐたれば、よう—・えたらむにても言ひにくし」〈枕・九〇〉
おもい‐うか・ぶ【思い浮(か)ぶ】
[動バ五(四)]心に浮かぶ。「名案が—・んだ」 [動バ下二]「おもいうかべる」の文語形。
おもい‐うか・べる【思い浮(か)べる】
[動バ下一][文]おもひうか・ぶ[バ下二]心に浮かべる。心に描く。「父の姿を—・べる」
おもい‐うたが・う【思ひ疑ふ】
[動ハ四]不審を抱く。疑わしく思う。「更にな—・ひ給ひそ」〈落窪・二〉
思(おも)い内(うち)にあれば色(いろ)外(そと)に現(あらわ)る
《「礼記」大学から》心に思っていることは、自然に言葉の端や顔色に現れる。
おもい‐うと・む【思ひ疎む】
[動マ四]疎ましく思う。嫌に思う。「—・み給はば、いと心憂くこそあるべけれ」〈源・胡蝶〉
おもい‐うらぶ・る【思ひうらぶる】
[動ラ下二]心がしおれるほど悲しくつらく思う。「下恋(したごひ)に—・れ門(かど)に立ち」〈万・三九七八〉
おもい‐うん・ず【思ひ倦んず】
[動サ変]嫌になる。煩わしく思う。「むげにこそ—・じにしか。などさる者をば置きたる」〈枕・八三〉