みぎわ‐まさり【汀優り】
きわだってすぐれていること。水ぎわ立つこと。「—の力なり」〈曽我・一〉
みくさ【御軍】
「みいくさ」の音変化。「霰(あられ)降り鹿島の神を祈りつつ皇(すめら)—に我は来にしを」〈万・四三七〇〉
みげ【胘】
1 牛・鹿・羊などの胃袋。塩辛などにした。「我(あ)が—はみ塩(=塩辛)のはやし」〈万・三八八五〉 2 牛・鹿・羊などの糞(ふん)。〈和名抄〉
みこし‐じ【三越路】
越前・越中・越後の3国。また、この3国へ行く道。越路。「—の雪降る山を越えむ日は留まれる我をかけて偲(しの)はせ」〈万・一七八六〉 [補説]一説に、「み」は接頭語で「越路」の美称とも。
みこも‐かる【水薦刈る】
[枕]水薦の多く生えている信濃の地で、それを刈り取る意で、「信濃(しなの)」にかかる。→みすずかる「—信濃の真弓我が引かば」〈万・九六〉
み‐さか【御坂】
坂の美称。「足柄の—恐(かしこ)み曇り夜の我(あ)が下延(したばへ)を言出(こち)でつるかも」〈万・三三七一〉
みさき‐み【岬回/崎廻】
《「み」は、まわり、入り曲がった所の意》岬のまわり。また、岬の湾曲した所。「—の荒磯(ありそ)に寄する五百重(いほへ)波立ちても居ても我(あ)が思へる君」〈万・五六八〉
みしょう‐いぜん【未生以前】
1 《「父母未生以前(ぶもみしょういぜん)」の略》仏語。自我のない絶対無差別の境地。無我の境地。父母(ぶも)未生以前。 2 生まれる以前。ずっと前。とっくの昔。「それは—で、今は挨拶きりぎりす」...
み・す【見す】
[動サ四]《動詞「み(見)る」の未然形+尊敬の助動詞「す」からか》「見る」の尊敬語。ごらんになる。「やすみしし我が大君の—・し給ふ吉野の宮は」〈万・一〇〇五〉 [動サ下二]「みせる」の文語形。
み‐す・てる【見捨てる/見棄てる】
[動タ下一][文]みす・つ[タ下二] 1 見ていながら、そのままにしておく。「怪我人を—・てて道を急ぐ」 2 世話をしたり、関係を保ったりするのをやめる。見限る。「不行跡がたたって身内からも—・...