たつ‐の‐ま【竜の馬】
非常にすぐれた馬。駿馬(しゅんめ)。竜馬(りゅうめ)。「—を我(あれ)は求めむあをによし奈良の都に来む人の為(た)に」〈万・八〇八〉
た‐づな【手綱】
1 馬具の一。轡(くつわ)の左右に結びつけ、人が手に取って馬を操る綱。 2 人を動かし、また物事を処理する手加減。「家計の—を握る」 3 「手綱染め」の略。 4 烏帽子(えぼし)の上に締める鉢巻...
たて‐ひき【立て引き/達引き】
1 義理や意気地を立て通すこと。また、そのために起こる争い。「恋の—」「この釣船の三ぶが尻持った—」〈浄・浪花鑑〉 2 談判。交渉。「そこへ何かの—さんせ、ここらで我ら粋を通し夜食の扶持にありつ...
たなばた‐つ‐め【棚機つ女】
1 織女星(しょくじょせい)のこと。「彦星と—と今夜(こよひ)逢ふ天(あま)の川門(かはと)に波立つなゆめ」〈万・二〇四〇〉 2 機(はた)を織る女。「我(あ)がためと—のそのやどに織る白たへは...
たば・る【賜ばる/給る】
[動ラ四] 1 「もらう」「受ける」などの意の謙譲語。いただく。頂戴する。たまわる。「我が君にわけは恋ふらし—・りたる茅花(つばな)を食(は)めどいや痩(や)せに痩す」〈万・一四六二〉 2 神の...
たび‐まね・し【度遍し】
[形ク]度数が多い。頻繁である。間断がない。「夜のほどろ出でつつ来(く)らく—・くなれば我(あ)が胸切り焼くごとし」〈万・七五五〉
たびゆき‐ごろも【旅行き衣】
「旅衣(たびごろも)」に同じ。「泉川渡り瀬(ぜ)深み我が背子が—濡(ぬ)れひたむかも」〈万・三三一五〉
たび‐ゆ・く【旅行く】
[動カ四]旅に出る。旅行する。「潮速み磯廻(いそみ)に居(を)れば潜(かづ)きする海人(あま)とや見らむ—・く我を」〈万・一二三四〉
た・ぶ【賜ぶ/給ぶ】
[動バ四] 1 「与える」「くれる」の意の尊敬語。「たまう」と同義であるが、与える相手を低めて、上位者から下位者へ物などをくれてやるという気持ちが強い。お与えになる。くださる。「娘を我に—・べと...
たま‐くしげ【玉櫛笥/玉匣】
[名]くしげの美称。「この箱を開きて見てばもとのごと家はあらむと—少し開くに」〈万・一七四〇〉 [枕] 1 くしげを開けたり蓋(ふた)をしたりするところから、「あく」「ひらく」「覆ふ」にかか...