なら‐ぶぎょう【奈良奉行】
江戸幕府の職名。遠国奉行の一。奈良の市政や寺社を管掌した。老中の支配下で、京都所司代の指揮を受けた。
なり‐はため・く【鳴りはためく】
[動カ五(四)]鳴りひびく。鳴りとどろく。「窓のガラス戸が一時に—・く」〈風葉・青春〉
なるさわ‐ひょうけつ【鳴沢氷穴】
山梨県南都留(みなみつる)郡にある溶岩洞。天然記念物。富士山の貞観大噴火の際に噴出した溶岩により形成されたといわれる。年間を通じて気温が低く、江戸時代には内部の氷が将軍への献上用に利用された。
なるたき‐じゅく【鳴滝塾】
シーボルトが、文政7年(1824)に長崎郊外の鳴滝に開いた診療所兼蘭学塾。江戸の芝蘭堂、京都の適々斎塾(緒方塾)と並び称された。伊東玄朴・高野長英らの人材を輩出した。
なる‐と【鳴る戸】
平安時代、宮中にあった戸。開閉のときに激しく鳴った。「春宮に—といふ戸のもとに、女ともの言ひけるに」〈後撰・恋二・詞書〉
なる‐と【鳴門/鳴戸】
1 潮の干満の際、潮流が渦を巻いて鳴りとどろく瀬戸。「阿波の—」「これやこの名に負ふ—の渦潮に玉藻刈るとふ海人娘子(あまをとめ)ども」〈万・三六三八〉 2 「鳴門巻き」の略。
なると‐こうえん【鳴門公園】
徳島県鳴門市にある公園。瀬戸内海国立公園の一部にあたり、園内には大塚国際美術館や渦の道などがある。
なると‐まき【鳴門巻(き)】
1 切り口が渦巻き模様になるように、食紅で着色した魚のすり身を、白いすり身で巻いて作ったかまぼこ。鳴戸。 2 昆布の上に魚のすり身を延ばし、巻き込んで蒸した食品。
なるべし【南留別志】
江戸中期の随筆。5巻。荻生徂徠著。元文元年(1736)刊。四百余の名称の語源を挙げ、転訛(てんか)を正そうとしたもの。題名は、各条末に「なるべし」を用いていることによる。
なわ‐いれ【縄入れ】
江戸時代、間縄(けんなわ)を使って田畑を測量すること。検地。縄打ち。