た‐な‐さき【手先】
1 手のさき。ゆびさき。 2 鷹狩りで、鷹を止めておく左手のゆびさき。徒前(たださき)。
た‐な‐すえ【手末】
手の先。指の先。「千引(ちびき)の石(いは)を—にささげて来て」〈記・上〉
たなすえ‐の‐みつぎ【手末の調】
上代の租税の一。女子が織った布帛(ふはく)を献じたもの。→弓弭(ゆみはず)の調(みつぎ)
た‐な‐そこ【手底/掌】
《「たなぞこ」とも》てのひら。たなごころ。「軒より雨滴(あまだれ)を—に受け」〈鉄腸・南洋の大波瀾〉
た‐な‐また【手股】
指と指との間。「御刀(みはかし)の手上(たがみ)に集まれる血、—より漏(く)き出でて」〈記・上〉
た‐なれ【手慣れ/手馴れ】
1 扱いなれていること。「言問はぬ木にはありともうるはしき君が—の琴にしあるべし」〈万・八一一〉 2 飼いならしてあること。よくなついていること。「わが門のひとむらすすき刈り飼はむ君が—の駒も来...
た‐なわ【手縄】
1 鵜匠(うしょう)が鵜につけて使う縄。 2 馬を引くためにつける縄。てなわ。→差し縄
た‐にぎ・る【手握る】
[動ラ四] 1 手を握る。こぶしを握る。「面忘れだにも得すやと—・りて打てども懲りず恋といふ奴(やっこ)」〈万・二五七四〉 2 手に握る。「猟弓(さつゆみ)を—・り持ちて」〈万・八〇四〉
た‐ぬき【手貫/韝】
布などで作り、手や腕を覆って保護するもの。籠手(こて)。うでぬき。
た‐のごい【手拭ひ】
「てぬぐい」に同じ。「東の門に居て、布の—を前に敷きたり」〈今昔・一六・二三〉