こう‐じょう【交譲】
互いにゆずり合うこと。互譲。「—はもとより愛の発表である」〈阿部次郎・三太郎の日記〉
こ‐きろく【古記録】
特定の相手なしに書かれた、比較的古い時代の史料となる記録。特に、公私の日記類。→古文書
コケット【(フランス)coquette】
[名・形動]男好きのするなまめかしい女性。色っぽい女。また、そのさま。「—なしぐさ」「ドイツ士官が若い—と腕を組んで」〈寅彦・旅日記から〉
こ‐げつ【孤月】
ものさびしく見える月。「—東嶺を離れて鮮光万里を照らす」〈菊亭香水・世路日記〉
ここ・し【子子し】
[形シク]子供っぽい。子供っぽく、おっとりしている。「今宵少輔(せふ)のめのと色許さる。—・しきさまうちしたり」〈紫式部日記〉
こころ‐う・し【心憂し】
[形ク] 1 つらく苦しい。情けない。「かくおぼされぬると思ふに身も—・くて」〈和泉式部日記〉 2 不愉快だ。おもしろくない。「恥ぢがましく—・き事のみありて」〈徒然・一七五〉
心(こころ)重(おも)・し
1 思慮深い。人柄が落ち着いている。「すぐれてをかしう、—・く」〈紫式部日記〉 2 俳諧で、おもむきが軽快でない。「ふかくおもひしづみ、かへって—・く詞(ことば)しぶり」〈去来抄・先師評〉
こころ‐ごわ・し【心強し】
[形ク]強情である。気が強い。「かたじけなき御志を、みずしらず—・きさまにもてなすべき」〈和泉式部日記〉
こころ‐と【心と】
[副]自分の心から。自分の心の持ちようから。「—老いつき、やつして病み侍りにし」〈紫式部日記〉
こころ‐ばえ【心延え】
《「ばえ」は心の働きを外部に及ぼすことの意》 1 心の状態。心の持ち方。気だて。「—の優しい人」 2 思いやり。配慮。「そのほどの—はしも、ねんごろなるやうなりけり」〈かげろふ・上〉 3 おもむ...