あら‐た【荒田】
長い間耕されないので荒れている田。あれた。「ますげ生ふる—に水をまかすれば嬉し顔にも鳴く蛙(かはづ)かな」〈風雅・春下〉
あらた・し【新たし】
[形シク]《「あら(新)た」の形容詞化で、「あたら(新)し」の意の上代語。特に新年をいう場合が多い》新しい。もののはじめである。けがれがない。「—・しき年の始めの初春の今日降る雪のいやしけ吉事(...
あら‐たま【粗玉/新玉/荒玉/璞】
1 掘り出したままで、まだ磨いていない玉。 2 その真価や完成された姿をまだ発揮していないが、素質のある人。「爺いさんの記憶にあるお玉の姿は、まだ—の儘(まま)であった」〈鴎外・雁〉 3 (新玉...
あらたま‐の【新玉の/荒玉の】
[枕]「年」「月」「春」「来経(きへ)」などにかかる。かかり方未詳。一説に、年月の改まる意からとも。「—年は果つれど」〈万・二四一〇〉 「—来経往(きへゆ)く年の」〈万・八八一〉
あらまし
[名] 1 事柄のだいたいのところ。概略。「事件の—を話す」 2 前もって先のことをあれこれ考えること。予想。予定。「かねての—みな違(たが)ひゆくかと思ふに」〈徒然・一八九〉 [副] 1 ...
あら‐め【荒布】
コンブ科の褐藻。外洋のやや深い海に生える。葉は羽状でカジメに似るが、両面にしわがあり、暗褐色で、乾くと黒くなる。食用や肥料とする。地方によりカジメともいう。《季 春》
ありあけ‐ざくら【有明桜】
桜の一品種。サトザクラの仲間で、花は淡紅色で香りが強く、花弁の周縁部の色が濃い。有明。《季 春》「断礎一片—ちりかかる/漱石」
ありや‐なしや【有りや無しや】
[連語] 1 あるかないか。あるかないかわからないくらい目立たないさま。「—の細かい模様」「入り日のなかに立つけぶり—とただほのか」〈佐藤春夫・海べの恋〉 2 真実であるかないか。「人の心の—は...
ありわら【在原】
姓氏の一。平城天皇の皇子阿保(あぼ)親王の子に賜った姓。 [補説]「在原」姓の人物在原滋春(ありわらのしげはる)在原業平(ありわらのなりひら)在原行平(ありわらのゆきひら)
アルト‐ハイデルベルク【(ドイツ)Alt-Heidelberg】
マイヤーフェルスターの戯曲。5幕。1901年ベルリンで初演。学生皇太子ハインリヒと給仕女ケーティーとの恋の哀歓をうたった青春恋愛劇。