やなぎ【柳】
1 ヤナギ科ヤナギ属の落葉樹の総称。一般に湿地に多く、低木または高木で、葉はふつう互生する。雌雄異株。主に早春、花が穂状か尾状につき、種子は白毛があって風で飛び、柳絮(りゅうじょ)という。街路樹...
やなぎ‐かげ【柳陰/柳蔭】
1 柳の木陰。《季 春》 2 「本直(ほんなお)し」に同じ。
やなぎ‐の‐いと【柳の糸】
細くてしなやかな柳の枝を糸に見立てていう語。《季 春》
やなぎ‐の‐かみ【柳の髪】
1 柳の枝が細く長いのを髪に見立てていう語。「春風や—をけづるらん緑のまゆも乱るばかりに」〈新千載・春上〉 2 女性の長く美しい髪を柳の枝にたとえていう語。「—を何ゆゑに、浮き世恨みて尼が崎」〈...
やなぎ‐は【柳派】
落語家の一派。麗麗亭柳橋を祖とし、一門は多く春風亭・柳亭(りゅうてい)・柳家(やなぎや)を名のった。
柳(やなぎ)は緑(みどり)花(はな)は紅(くれない)
《蘇軾「柳緑花紅真面目」から》 1 自然のままであること。 2 春の美しい景色を形容する言葉。 3 ものにはそれぞれ個性が備わっていることのたとえ。「—、さまざまの世のならはしこそ定めなき」〈浄...
やね‐がえ【屋根替え】
屋根を葺(ふ)き替えること。《季 春》「—の埃の上の昼の月/虚子」
やのね【矢の根】
歌舞伎十八番の一。時代物。享保14年(1729)江戸中村座の初春狂言「扇恵方曽我(すえひろえほうそが)」の中の一幕として2世市川団十郎が初演。曽我五郎が矢の根を研いでまどろむうち、夢の中で兄十郎...
やは
[係助]《係助詞「や」+係助詞「は」から》名詞、活用語の連用形・終止形、副詞・助詞などに付く。 1 反語を表す。…だろうか(いや、そうではない)。「春の夜の闇はあやなし梅の花色こそ見えね香—隠る...
やはず‐はんのき【矢筈榛の木】
カバノキ科の落葉小高木。本州の中北部の山地に自生。樹皮は黒灰色。葉は倒卵形で先がくぼみ、矢筈形をしている。春に花をつけ、雄花穂は垂れ、雌花穂は楕円形。実は褐色に熟す。