もとめづか【求塚】
謡曲。四番目物。金春を除く各流。観阿弥作。万葉集などに取材。菟名日処女(うないおとめ)の霊が、二人の男に愛されたために入水(じゅすい)した故事と、死後の苦しみを語る。
もと・る【悖る/戻る】
[動ラ五(四)] 1 道理にそむく。反する。「人の道に—・る」 2 ねじり曲がる。ゆがむ。また、ゆがめる。「故(ことさら)に己が口を—・りて」〈霊異記・中〉
もどり‐かご【戻り駕籠】
客を乗せて送ったあとの、帰りの駕籠。 [補説]曲名別項。→戻駕(もどりかご)
もどりかご【戻駕】
歌舞伎舞踊。常磐津(ときわず)。本名題「戻駕色相肩(もどりかごいろにあいかた)」。初世桜田治助作詞、初世鳥羽屋里長作曲。天明8年(1788)江戸中村座初演。「関(せき)の扉(と)」「双面(ふたお...
もどりばし【戻橋】
歌舞伎舞踊。常磐津(ときわず)。本名題「戻橋恋の角文字(つのもじ)」。新古演劇十種の一。河竹黙阿弥作詞、6世岸沢式佐作曲。明治23年(1890)東京歌舞伎座初演。渡辺綱が鬼女の片腕を切り落とした...
ものいわぬおんなたち【もの云わぬ女たち】
秋元松代の戯曲。昭和29年(1954)発表。社会の底辺で生きる売春婦たちの姿を描く。
物(もの)言(い)わぬ花(はな)
美人を「物言う花」というのに対して、草木の花。「—もをかしからず」〈浮・曲三味線・一〉
もの‐ぎ【物着】
1 衣服をつけること。 2 能で、1曲の途中に演者が舞台上で装束の一部をかえたり、冠・烏帽子(えぼし)などをつけたりすること。
もの・する【物する】
[動サ変][文]もの・す[サ変]《ある動作をそれと明示しないで婉曲(えんきょく)に表現する語》 1 詩文などを作る。「傑作を—・する」「一句—・する」 2 「ある」「居る」、また「行く」「来る」...
もの‐の‐し【物の師】
学問・芸能などを専門として教える人。特に、歌舞音曲の師。「都の—といふ限りは迎へとりつつ」〈宇津保・吹上上〉