いら‐いら【苛苛】
[副](スル) 1 思いどおりにならなかったり不快なことがあったりして、神経が高ぶるさま。いらだたしいさま。「連絡がとれず、—する」 2 陽光などが強く照りつけるさま。じりじり。「—と畳のはし...
いらご‐ざき【伊良湖崎】
「伊良湖岬」に同じ。[歌枕]「—に鰹(かつを)釣り船並び浮きてはがちの波に浮かびつつぞ寄る」〈山家集・中〉
いり‐た・つ【入り立つ】
[動タ四] 1 中にはいる。はいり込む。立ち入る。「京に—・ちてうれし」〈土佐〉 2 親しく出入りする。親密になる。「山の井の大納言は—・たぬ御兄(おんせうと)にても、いとよくおはすかし」〈枕・...
いりひ‐なす【入り日なす】
[枕]入り日のように、の意から、人の死をいう「隠(かく)る」にかかる。「—隠りにしかば」〈万・四六六〉
いる‐さ【入るさ】
《「さ」は接尾語》月などのはいる時、または、はいる方角。いりがた。多くは歌枕「いるさの山」にかけて用いる。「夕月夜—の山の木隠れにほのかにも鳴くほととぎすかな」〈千載・夏〉
いるさ‐の‐やま【入佐山】
兵庫県北部、豊岡市出石(いずし)地区にある此隅山といわれるが不詳。いるさやま。[歌枕]→入るさ
いれこ‐まくら【入れ子枕】
入れ子1に作った箱枕(はこまくら)。
いわくら【岩倉】
京都市左京区の地名。岩倉山大雲寺や、幕末に岩倉具視が隠棲(いんせい)した旧宅がある。[歌枕]「花薄(はなすすき)たれをとまれと—の小野の蜻蛉(あきつ)に人まねくらん」〈新後拾遺・秋上〉
いわせ‐の‐もり【岩瀬の森】
奈良県生駒郡斑鳩(いかるが)町竜田(たつた)付近にあった森。紅葉・ホトトギスの名所とされた。[歌枕]「神奈備の—の呼子鳥いたくな鳴きそ我(あ)が恋増さる」〈万・一四一九〉
いわ‐そそく【岩注く】
[枕]《「いわそそぐ」とも》高い所から岩の上に水が垂れ注ぐ意から、「岸」「たる」にかかる。「—岸の浦廻(うらみ)に寄する波」〈万・一三八八〉 「—垂氷(たるひ)の上にさす日影」〈千五百番歌合・一〉