ぬれ‐て【濡れ手】
水に濡れた手。
濡(ぬ)れ手(て)で粟(あわ)
濡れた手で粟をつかめば粟粒がたくさんついてくるように、ほねをおらずに多くの利益を得ること。やすやすと金もうけをすること。 [補説]「濡れ手で泡」と書き、いくら努力しても実りがないことの意とするの...
ぬれ‐とお・る【濡れ透る】
[動ラ五(四)]雨や水などが中までしみとおる。「下着まで—・る」
ぬれ‐に【濡れ荷】
船積みまたは運送のときに水に濡れた貨物。
濡(ぬ)れぬ先(さき)こそ露(つゆ)をも厭(いと)え
濡れる前は露をさえ厭うが、いったん濡れてしまうと、いくら濡れてもかまわなくなる。一度過ちを犯すと、もっとひどい過ちを平気で犯すようになることのたとえ。
ぬれ‐ねずみ【濡れ鼠】
水に濡れた鼠のように、衣服を着たまま全身がずぶ濡れになること。「夕立で—になる」
ぬれ‐ば【濡れ場】
1 歌舞伎で、男女の情事の場面。また、その演出。初期歌舞伎の濡れ事が発展したもの。濡れ幕。 2 情事の場面。ラブシーン。
ぬれば‐いろ【濡れ羽色】
水に濡れた烏(からす)の羽のように、しっとりとつやのある黒色。「髪は烏の—」
ぬれ‐ばなし【濡れ話】
色事の話。いろばなし。
ぬれ‐ば・む【濡ればむ】
[動マ四]濡れたように見える。「鼻の先は赤みて、穴のめぐりいたく—・みたるは」〈今昔・二六・一七〉