かぞ【父】
《古くは「かそ」》上代、父をさす語。⇔いろは。「その—母(いろは)の二はしらの神」〈神代紀・上〉
しし【父】
《上代東国方言》父(ちち)。「月日(つくひ)やは過ぐは行けども母(あも)—が玉の姿は忘れせなふも」〈万・四三七八〉
ち【父】
上代、男子を敬っていった語。「おほぢ(祖父)」のように他の語の下に付く場合は連濁のため「ぢ」となることがある。「甘(うま)らに聞こし以ち食(を)せ、まろが—」〈記・中・歌謡〉
ちち【父】
1 両親のうちの男親のほう。ちちおや。実父・継父・養父ともにいう。「一児の—となる」「—の遺志を継ぐ」⇔母。 2 新しい世界を開いて偉大な業績を残した先駆者。「近代言語学の—」「インド独立の—」...
ちゃん【父】
父親を呼ぶ俗語。江戸時代から庶民の間で用いられた。
てて【父】
《「ちち」の音変化か》父親。ちち。てて親。「—なりし人も、めづらかにあはれなる事なり」〈更級〉
とと【父】
1 子が自分の父を敬い親しんで呼ぶ語。⇔母(かか)。 2 夫をさしていう語。「—がためかかに若菜をそろへさせ」〈浮・織留・六〉
ふ【父】
[音]フ(漢) ホ(慣) ブ(呉) [訓]ちち [学習漢字]2年 〈フ〉 1 ちち。「父系・父子・父母/岳父・義父・君父・厳父・実父・祖父・尊父・亡父」 2 父母の兄弟。「叔父(しゅくふ)・諸...