だい‐がさ【台笠/台傘】
1 近世、大名行列などのとき、袋に入れ長い棒の先につけて、小者に持たせたかぶり笠。 2 (台傘)傘袋に納めた妻折り傘。高位の人の外出の際に飾り傘として用いた。
つづら‐がさ【葛笠】
ツヅラフジで編んだ網代笠(あじろがさ)。市女笠(いちめがさ)に似るが、中のみねがやや低いもの。近江(おうみ)国水口(みなくち)の名産。明暦・天和(1655〜1684)ごろ、若い女子の間に流行し、...
つぼね‐がさ【局笠】
女性のかぶる、深くてつぼんだ形の笠。市女(いちめ)笠の類。
つまおり‐がさ【端折り笠】
端を下に折り曲げた菅笠。
てびょう‐あみがさ【手拍編み笠】
「手振(てぶ)り編み笠」に同じ。
てぶり‐あみがさ【手振り編み笠】
編み笠以外は何も持っていないこと。無一文。手拍(てびょう)編み笠。「無理に離縁を取って出ましたが、—、…何一つもくれませぬ」〈円朝・真景累ヶ淵〉
とう‐がさ【籐笠】
籐で編み、内側に渋紙を張った笠。江戸中期ごろから中流以上の人が使った。
とうじん‐がさ【唐人笠】
1 縁があり、中央が高くとがった笠。祭礼で唐人囃子(ばやし)などをする者や唐人飴(あめ)を売る者などがかぶった。 2 近世、1に模した兜(かぶと)。鉢が高く、つばが広い。
どうちゅう‐がさ【道中笠】
旅行用の笠。三度笠など。
にらやま‐がさ【韮山笠】
《幕末、伊豆韮山の代官江川太郎左衛門が考案したことから》こよりを編んで黒漆を塗った、平たい円錐形の笠。砲術訓練の武士が用いた。藪潜(やぶくぐり)。