くす‐だま【薬玉】
1 種々の香料を詰めた錦(にしき)の袋に薬草や造花をつけ、長い5色の糸を垂らした飾り物。不浄を払い、邪気を避けるものとして、端午の節句に柱などに飾った。中国の風習が輸入されたもの。くすりの玉。続...
くず【国栖/国巣/国樔】
《「くにす」の音変化》 1 古代、大和の吉野川上流の山地にあったという村落。また、その住民。宮中の節会(せちえ)に参り、贄(にえ)を献じ、笛を吹き、口鼓(くちつづみ)を打って風俗歌を奏した。くず...
くず‐うた【国栖歌】
古代、宮中の節会(せちえ)の際、国栖1が参内して奏した風俗歌。→国栖の奏(そう)
くず‐の‐そう【国栖の奏】
古代、宮中で元旦をはじめ数々の節会(せちえ)に、国栖1が参内し、土地の御贄(みにえ)を献じ、歌舞や笛を奏したこと。平安時代以降、国栖人(くずひと)の参仕が絶え、雅楽寮の楽人により代奏された。
くず‐の‐まい【国栖の舞】
古代の宮中の節会(せちえ)に、国栖人(くずびと)が行った歌舞。→国栖の奏(そう)
くせ‐づ・く【曲付く】
[動カ四]一風変わった曲節がある。「今様歌は長うて—・いたり」〈枕・二八〇〉
下(くだ)さる物(もの)は夏(なつ)も小袖(こそで)
《「小袖」は絹の綿入れ》人がくれる物は季節外れの物でも何でもありがたくもらったほうがよいということ。また、欲の深いことのたとえ。貰(もら)う物は夏でも小袖。
くだり‐さつま【下り薩摩】
《17世紀中ごろに、外記節(げきぶし)の創始者、薩摩外記が京都から江戸に下って語りはじめたところから》外記節の通称。
くち‐がたり【口語り】
1 浄瑠璃や歌などを三味線なしに語ったり歌ったりすること。 2 義太夫節の一段を口(くち)・中(なか)・切(きり)と分けたとき、口または中の部分を語る太夫。端場(はば)語り。→切り語り
くちずさみ【口遊】
平安時代の教科書・事典。1巻。源為憲(みなもとのためのり)著。天禄元年(970)成立。公家の子弟を対象に、初歩的な知識を暗唱に便利なようにまとめたもの。乾象(天文)・時節・官職・人倫など、19部...