かん‐りつ【寒慄】
[名](スル)ふるえおののくこと。ぞっとすること。「彼は眦(まなじり)を决(さ)きて—せり」〈紅葉・金色夜叉〉
がく‐の‐ふね【楽の船】
中で音楽を演奏して遊んだ船。「例の—ども漕(こ)ぎめぐりて、唐土(もろこし)、高麗(こま)と尽くしたる舞ども、種(くさ)多かり」〈源・紅葉賀〉
がっ‐たい【合体】
[名](スル) 1 二つ以上のものがまとまって一つになること。「両派が—して新党をつくる」 2 心を一つに合わせること。「『なるほど御母様のおっしゃる通りです』『然(そ)うじゃろうとも』と—して...
がったり
[副] 1 物が倒れたり揺れたりして立てる音を表す語。「物の音の—ともせず」〈紅葉・不言不語〉 2 勢いなどが目に見えて衰えるさま。「後半スピードが—(と)落ちた」 3 豪勢に振る舞うさま。「—...
が‐び【蛾眉/娥眉】
蛾の触角のように細く弧を描いた美しいまゆ。転じて、美人。「嫁たるものは—を顰(ひそ)めて」〈紅葉・二人女房〉
きき‐みみ【聞(き)耳/聴(き)耳】
1 よく聞こうとすること。また、そうしているときの耳。「嫉妬(ねたみ)深き近所の誰彼目を側(そば)め、—清(すま)して」〈紅葉・二人女房〉 2 耳で聞いた感じ。「同じ事なれども—異なるもの、法師...
きこえ‐さ・す【聞こえさす】
[動サ下二]《「言う」の謙譲語「聞こゆ」に使役の助動詞「さす」が付いて、その謙譲の度合いを強めた語》 1 申し上げる。「せちに—・すべき事なむある」〈大和・一五五〉 2 手紙を差し上げる。「人伝...
き‐し【気死】
[名](スル)憤死すること。また、気絶すること。「宮ははや—せる乎(か)」〈紅葉・金色夜叉〉
きぜつ‐きょう【奇絶峡】
和歌山県南西部、田辺市を流れる右会津川上流にある峡谷。高尾山(標高606メートル)と三星山(標高549メートル)の山間約2キロメートルにわたり奇岩・巨岩が見られる景勝地。滝上の絶壁に堂本印象派の...
きっ‐さ【譎詐】
《「けっさ(譎詐)」の慣用読み》いつわり。うそ。「然許(さばかり)の残刻と—とを擅(ほしいまま)にして」〈紅葉・金色夜叉〉