やつがれ【僕】
[代]《「やつこ(奴)あれ(吾)」の音変化という。古くは「やつかれ」》一人称の人代名詞。自分をへりくだっていう語。上代・中古では男女を通じて用いたが、近世以降は、男性がやや改まった場で用いるのに...
やつしろ‐そう【八代草】
キキョウ科の多年草。九州の山地の草原にみられ、高さ約50センチ。葉は披針形で、互生。7、8月ごろ、紫色の鐘状の花が集まって上向きに咲く。熊本県八代で発見された。
やつはし‐りゅう【八橋流】
箏曲の流派の一。天和・貞享(1681〜1688)のころ、八橋検校が筑紫流箏曲を基礎にして創始。八橋の孫弟子の生田検校が、生田流を創始して以来衰微した。大阪・信州松代(まつしろ)・沖縄にその芸系の...
やなぎ‐らん【柳蘭】
アカバナ科の多年草。高原の日当たりのよい地に群生し、高さ約1.5メートルに達する。茎は直立し、枝分かれしない。葉は柳に似て細長く、互生。夏、茎の上部に紅紫色の4弁花を総状につけ、横向きに開く。
やぶ‐まめ【藪豆】
マメ科の蔓性(つるせい)の一年草。原野に生える。葉は3枚の小葉からなる複葉。夏、淡紫色の蝶形の花が咲く。実は平たい豆果。
やぶ‐むらさき【藪紫】
シソ科の落葉低木。山地に生え、葉や花に毛が密生。葉は長楕円形で先がとがり、対生する。夏、葉の付け根に淡紫色の小花を密につけ、実は熟すと紫色になり、ムラサキシキブに似る。宮城県以南に分布。
やぶ‐らん【藪蘭】
キジカクシ科の多年草。林下に生える。木質の根茎から、つやのある線形の葉が多数出る。夏、高さ30〜50センチの花茎を伸ばし、紫色の小花を穂状につける。実は緑黒色。根を漢方で麦門冬(ばくもんどう)と...
やま‐あい【山藍】
1 トウダイグサ科の多年草。山地に群生し、高さ約40センチ。地下茎は白く、乾くと紫色になる。茎は角ばっていて、長楕円形の葉が対生。雌雄異株。4〜7月、緑色の小花を穂状につける。昔、葉から染料をと...
やま‐あざみ【山薊】
キク科の多年草。山地に生え、高さ1〜2メートル。葉は羽状に深く裂けていて、縁にとげがある。秋、紫色の頭状花を多数穂状につける。四国・九州に分布。
やまい‐はちまき【病鉢巻(き)】
歌舞伎および人形浄瑠璃で、病人または病的状態にある人物が用いる鉢巻き。ふつう紫縮緬(むらさきちりめん)で、頭の左側で結ぶ。「寺子屋」の松王丸、「廓文章」の夕霧などが用いる。