じ‐ぎぬ【地絹】
1 地方で、主に自家用に織った絹織物。一説に、生地の絹すなわち白絹のこと。「羽二重(はぶたへ)半疋(はんびき)四十五匁の—よりは」〈浮・胸算用・一〉 2 書画をかくのに用いる絹地。「ふしぎや絵像...
じだい‐ぎぬ【時代絹】
時代を経た古い絹。特に、江戸時代からみて室町時代までに主に中国から伝来したもの。「唐国、和朝の絹布をたたみこみ、品々の—」〈浮・永代蔵・一〉
じゅん‐けん【純絹】
「正絹(しょうけん)」に同じ。
じん‐けん【人絹】
「人造絹糸」の略。
すずし【生絹】
1 まだ練らないままの絹糸。生糸(きいと)。 2 「きぎぬ」に同じ。「黄なる—の単衣(ひとへ)、薄色なる裳(も)着たる人の」〈源・蜻蛉〉
せい‐けん【生絹】
精練してない絹。また、それで織った織物。きぎぬ。すずし。
そ‐けん【素絹】
1 練っていない生糸で織った絹。織文のない生絹(すずし)。 2 「素絹の衣(ころも)」の略。
たま‐ぎぬ【玉絹】
縦糸に生糸または玉糸、横糸に玉糸を用いて平織りにした絹織物。埼玉・福島・群馬県などの産。
たれ‐ぎぬ【垂れ絹/垂れ衣】
昔、上から垂れ下げて仕切りや目隠しに用いた布。帳(とばり)。
ちちぶ‐ぎぬ【秩父絹】
秩父地方産の無地の絹織物。多くは衣服・夜具の裏地として用いられた。