こちょう‐の‐ゆめ【胡蝶の夢】
《荘子が夢の中で胡蝶になり、自分が胡蝶か、胡蝶が自分か区別がつかなくなったという「荘子」斉物論の故事に基づく》自分と物との区別のつかない物我一体の境地、または現実と夢とが区別できないことのたとえ。
こちょう‐むすび【胡蝶結び】
ひもや水引の結び方の一。チョウが羽を広げたような形に結ぶもの。祝儀袋の飾りに用いる。
こちょうらく【胡蝶楽】
雅楽。高麗楽(こまがく)。高麗壱越(こまいちこつ)調の小曲。舞は四人の童舞。延喜6年(906)に藤原忠房が作曲、敦実(あつみ)親王が作舞したと伝える。番舞(つがいまい)は迦陵頻(かりょうびん)。...
こちょう‐らん【胡蝶蘭】
ラン科の常緑多年草。葉は長楕円形。白や淡紅色の花が咲く。フィリピン・台湾の原産で、温室などで観賞用に栽培。ファレノプシス。《季 夏》「導かれ来し一卓の—/夜半」
こ‐てき【胡狄】
《「胡」「狄」はともに中国北方の異民族の意》野蛮人。えびす。夷狄(いてき)。「今は曠田(くわうでん)の畝に捨てられて—の一足となれり」〈平家・二〉
こ‐とう【胡豆】
エンドウの別名。
ことくらく【胡徳楽】
雅楽。高麗楽(こまがく)。高麗壱越(こまいちこつ)調の小曲。舞楽は六人で演じる。酔ったしぐさで舞うこっけいな曲。
こ‐どう【胡銅】
《古くは「ことう」とも》青銅の一種。茶器などがこれで作られ、珍重された。
こ‐ば【胡馬】
古代中国の胡の国に産した馬。
胡馬(こば)北風(ほくふう)に依(よ)る
《「文選」古詩十九首の「胡馬北風に依り、越鳥南枝に巣くう」から》胡馬は北風の吹くたびに胡国を慕っていななく。故郷の忘れがたいことのたとえ。胡馬北風に嘶(いば)う。