い・い【好い/善い/良い】
[形](「よい」のくだけた言い方。ふつうは終止形・連体形だけが用いられる) 1 「よい」に同じ。「器量が—・い」「—・いようにしてくれ」「もっと勉強すれば—・いのに」「もう—・いかい、もう—・い...
いうかい‐な・し【言ふ甲斐無し】
[形ク] 1 言ってもその効果がない。「あやしがりいへど、使ひのなければ—・くて」〈枕・二七七〉 2 言ってみても取り返しがつかない。特に、死ぬことを遠回しにいう。「さこそ強がり給へど、若き御心...
い‐ぎたな・い【寝穢い】
[形][文]いぎたな・し[ク]《「い」は寝ることの意》 1 眠りをむさぼっている。眠り込んでいてなかなか起きない。「—・く眠りほうける」 2 寝相が悪い。「—・く枕を外し、差櫛を刎(は)ね飛ばし...
いじまし・い
[形][文]いぢま・し[シク] 1 意地汚い。けちくさい。「—・い根性」 2 《「いじらしい」と混同した用法》痛々しい感じがする。哀れで見苦しい。「—・い努力」 [派生]いじましげ[形動]いじま...
いぶせ・い【鬱悒い】
[形][文]いぶせ・し[ク] 1 気分が晴れず、うっとうしい。気づまりである。「天井は—・きまで低し」〈鴎外訳・即興詩人〉 「ひさかたの雨の降る日をただ独り山辺にをれば—・かりけり」〈万・七六九...
かたくな・し【頑なし】
[形シク] 1 意地っ張りである。「いとど痴(をこ)に—・しき入道の心ばへも」〈源・明石〉 2 物わかりが悪い。「心をやりて言ふも、—・しく見ゆ」〈源・須磨〉 3 不体裁である。無骨で見苦しい。...
かた‐わ【片端/片輪】
[名・形動]《「片」は不完全の意》 1 からだの一部に障害があること。 2 考え方などにつりあいがとれていないこと。また、そのさま。 3 不完全なこと。未熟なさま。また、欠点。「此の大臣は色めき...
きたな‐び・る【汚びる/穢びる】
[動ラ下二]見苦しい、また、卑怯(ひきょう)な振る舞いをする。「—・れて敵に笑はるな」〈太平記・五〉
切(き)っ刃(ぱ)を回(まわ)・す
1 《腰の刀を鞘(さや)ごと回して引き抜く態勢をとることから》刀を抜こうとする。「御返答によって浪人の切れ味お目にかけると、—・し」〈浄・浪花鑑〉 2 刀を振り回す。「—・せば取っつかまへて、か...
さもし・い
[形][文]さも・し[シク] 1 品性が下劣なさま。心根が卑しい。意地汚い。「—・い行為」「—・い根性」 2 見苦しい。みすぼらしい。「めでたい市の始めに、何とあの様な—・い牛が一の杭につながる...