いちごん‐いっく【一言一句】
1 一つ一つの言葉。「女の語る—が、遠い国のしらべのように」〈谷崎・秘密〉 2 わずかの言葉。一言半句。「—も聞き漏らさない」
いち‐だん【一段】
[名] 1 階段などのひときざみ。または、地位・技能などの段階の一つ。「段位が—上がる」 2 文章や語り物などのひとくぎり。「義太夫を—語る」 [副]比べると、かなりのちがいのあるさま。ひと...
いっしゃ‐せんり【一瀉千里】
《川の水が一度流れだすと、またたく間に千里も流れる意から》 1 物事が速やかにはかどり進むこと。「仕事を—に片付ける」 2 文章や弁舌のよどみないことのたとえ。「—に物語る」
イッヒ‐ロマン【(ドイツ)Ich-Roman】
《イッヒは「私」の意》主人公が一人称で自身の体験や生活を語る形式の小説。19世紀初めのドイツ文学に流行した形式。ゲーテの「若きウェルテルの悩み」など。一人称小説。
うきふね【浮舟】
源氏物語第51巻の巻名。また、その女主人公の名。宇治の八の宮の娘。薫(かおる)大将・匂宮(におうみや)の二人との愛に苦しみ、宇治川に入水するが、横川(よかわ)の僧都(そうず)に助けられて尼とな...
うきよ‐がたり【浮世語り】
この世のつらいこと、不幸なことについて語ること。また、世間話。浮世話。「わが身の上になりぬべき、—も恥づかしや」〈謡・山姥〉
うちあけ‐ばなし【打(ち)明け話】
まだ人に知られていない事実・気持ちなどを、隠さずに語る話。
うちとけ‐ごと【打ち解け言】
気を許して語る言葉。隔てなくする話。「仮に下りたる人の—につきて、さやうに軽らかに語らふわざをもすなれ」〈源・明石〉
うめがえ【梅枝】
源氏物語第32巻の巻名。光源氏39歳。明石の姫君(明石の中宮)の裳着(もぎ)と入内(じゅだい)の準備などを描く。 謡曲。四番目物。世阿弥作。管弦の役争いで討たれた楽人富士の妻の霊が、津の国住...
えびすだいこく【夷大黒】
狂言。長者が比叡山の大黒天と西宮の夷を勧請(かんじょう)すると、両神が数々の宝を持って訪れ、おのおののいわれを語る。