のっ‐ぴき【退っ引き】
《「のきひき」の音変化》避けてしりぞくこと。のがれること。よけること。打消しの語を伴って用いる。「三千円とか五千円とかで—させず擒(とりこ)にしたのであると」〈魯庵・社会百面相〉
退(の)っ引(ぴ)きなら◦ない
避けることもしりぞくこともできず、動きがとれない。ぬきさしならない。「—◦ない用事で外出する」「—◦ない事態に陥る」
ひき‐ぎわ【引(き)際/退き際】
それまでの地位・立場などから退くときの時期や身の処し方。ひけぎわ。「—が悪い」「—が肝心だ」
ひ・く【引く/曳く/牽く】
[動カ五(四)] 1 物の端を持って手近の所に寄らせる。手前に引き寄せる。 ㋐たぐり寄せる。「網を—・く」 ㋑手前に動かす。「サイドブレーキを—・く」 ㋒矢を射放つ。「弓を—・く」 ㋓(根差し...
ひけ【引け】
1 弱みを感じること。ひけめ。「彼は妙な—を感じた」〈佐藤春夫・都会の憂鬱〉 2 (「退け」とも書く)その日の勤務が終わって退出すること。「—の時間になる」 3 取引所で、立会時間の最後に行われ...
ひけ‐ぎわ【引け際/退け際】
1 1日の勤務などが終わって退出する直前。ひけどき。 2 地位・職務などから身を引くまぎわ。ひきぎわ。 3 取引所で、大引けに近い時分。また、そのころの相場。
ひけ‐どき【引け時/退け時】
その日の勤務・課業などが終わって退出する時刻。「オフィス街の—」
ひ・ける【引ける】
[動カ下一][文]ひ・く[カ下二] 1 引いた状態になる。「内角の球に腰が—・ける」 2 ㋐(「退ける」とも書く)その日の勤め・授業などが終わる。仕事などが終わってひきあげる。「会社は五時に—・...
まかで‐おんじょう【退出音声/罷出音声】
雅楽で、楽人・舞人が退出するときに演奏される音楽。舞楽の会では「長慶子(ちょうげいし)」が演奏される。⇔参入(まいり)音声。