しぜんとじんせい【自然と人生】
徳冨蘆花の随筆小品集。明治33年(1900)刊。自然描写を主とした散文詩87編のほかに、短編小説と画家コローの評伝を収める。
しばてんえのきもんじょ【しばてん榎文書】
田岡典夫の短編小説。同人誌「月刊随筆博浪沙」の昭和16年(1941)2月号に掲載。菊池寛に評価され、その助言を受けて改稿した「しばてん榎」が同年6月号の「オール読物」に掲載された。
しゃせい‐ぶん【写生文】
正岡子規の写生説に基づいて書かれた散文。高浜虚子・伊藤左千夫・長塚節(ながつかたかし)・夏目漱石・寺田寅彦(てらだとらひこ)らにより、小説・随筆などに生かされた。
しゅうえん【終焉】
幸田文による随筆。昭和22年(1947)「文学」誌に発表。父である幸田露伴の看取りを描いた作品。
しゅんかしゅうとうちょう【春夏秋冬帖】
俳人、安住敦による随筆集。昭和41年(1966)刊行。第15回日本エッセイストクラブ賞受賞。
しゅんしょうじゅうわ【春宵十話】
和歌山出身の数学者、岡潔の随筆集。数学だけでなく、スポーツ・音楽・教育問題など、さまざまな主題を扱う。昭和38年(1963)刊行。同年、毎日出版文化賞受賞。
しゅんじょうずいひつ【春城随筆】
市島春城の随筆集。大正15年(1926)刊。
しょうてつものがたり【正徹物語】
室町前期の歌論書。2巻。正徹著。文安5〜宝徳2年(1448〜50)ごろの成立。藤原定家への傾倒が強く、和歌に関する識見を随筆ふうにつづったもの。
しょうねんあいのびがく【少年愛の美学】
稲垣足穂の随筆。昭和43年(1968)刊行。古今東西の少年愛を主題にエロティシズムを論じ、昭和44年(1969)の第1回日本文学大賞を受賞。
しょうひん‐ぶん【小品文】
1 日常生活で目に触れた事柄をスケッチふうに描写したり、折々の感想をまとめたりした、気のきいた短い文章。小品。 2 中国で、明代中期以降行われた短い評論・随筆・紀行文などの総称。