や‐じょう【野情】
自然のままの趣。田舎の風情。野趣。また、無風流な心。「吝嗇(りんしょく)—の人なりとて、爪(つま)はじきをして」〈読・雨月・貧福論〉
やすらい【休らい/安らい】
1 休むこと。また、穏やかなこと。「霧雨にぬれた竹林は…羊の群れが首をたれて、静かに眠っている—であった」〈康成・春景色〉 2 ためらうこと。躊躇(ちゅうちょ)すること。「来し方の心の—さへあや...
や‐そう【野僧】
[名]田舎の僧侶。また、僧侶を軽蔑していう語。「茶飲まん、訪はんと云ひて、つひに訪はず。—なり」〈胆大小心録〉
[代]一人称の人代名詞。僧侶が自分をへりくだっていう語。拙僧。「もし飢ゑ給ふと...
や‐ね【屋根/家根】
1 雨・風・日射などを防ぐために建物の最上部にあるおおい。「—を葺(ふ)く」「藁葺(わらぶ)き—」「—瓦(がわら)」 2 物の上部をおおうもの。また、最上部にあるもの。「自動車の—」「ヨーロッパ...
や‐はん【夜半】
夜中。「—から風雨が強まる」
やぼ‐がた・い【野暮堅い】
[形][文]やぼがた・し[ク]無粋で堅苦しい。「今時おぬしのような—・い事を言うものが」〈松村春輔・春雨文庫〉
やま‐くずれ【山崩れ】
[名](スル)山地の斜面をなす岩石や岩片が、突発的に崩れ落ちる現象。長雨・豪雨のほか、地震・火山爆発などによって起こる。
やまとがなありわらけいず【倭仮名在原系図】
浄瑠璃。時代物。五段。浅田一鳥らの合作。宝暦2年(1752)大坂豊竹座初演。在原行平と松風・村雨姉妹の恋物語に、惟喬(これたか)・惟仁(これひと)両親王の皇位継承争いをからめて脚色。四段目が「蘭...
やま‐めぐり【山巡り】
1 山々を巡り歩くこと。 2 山の社寺を巡り歩いて礼拝すること。「晴れやらぬ去年(こぞ)の時雨の上にまたかきくらさるる—かな」〈山家集・中〉
やま‐ゆり【山百合】
ユリ科の多年草。山野に自生し、高さ約1.5メートル。葉は披針形で互生。夏、白色のらっぱ状の花が横向きに開く。花の内面には赤い斑点があり、強い香りを放つ。本州の近畿地方以北に多い。鱗茎(りんけい)...