むじょう‐の‐かぜ【無常の風】
人の生命を消滅させる無常の理法を、花を散らし灯火を消す風にたとえていう語。「—に誘はれ、ただいま冥土へ赴く」〈虎明狂・朝比奈〉
む‐ふう【無風】
1 風がないこと。 2 波乱・混乱のないこと。他からの影響がなく平穏なこと。「—状態の相場」
むろと‐たいふう【室戸台風】
昭和9年(1934)9月21日、室戸岬付近に上陸し、京阪神地方を襲った超大型台風。最低気圧911.9ヘクトパスカル。大阪湾などに高潮をもたらし、全国の死者・行方不明者は3036名に達した。
めいそう‐たいふう【迷走台風】
複雑な進路をとる台風。夏に多い。
物(もの)言(い)えば唇(くちびる)寒(さむ)し秋(あき)の風(かぜ)
《芭蕉の句から》人の短所を言ったあとは、後味が悪く、寂しい気持ちがする。転じて、何事につけても余計なことを言うと、災いを招くということ。
八重(やえ)の潮風(しおかぜ)
はるか遠方の海路を吹いてくる風。「しるべせよ跡なき浪に漕ぐ舟のゆくへも知らぬ—」〈新古今・恋一〉
やおや‐ぼうふう【八百屋防風】
ハマボウフウの別名。
や‐かぜ【矢風】
矢が飛んでいくときに起こす風。
やしき‐ふう【屋敷風】
武家屋敷の風俗。町風に対し、やぼでもの堅い面がある。武家風。やかたふう。「今までの—はもう置いて」〈浄・合邦辻〉
柳(やなぎ)に風(かぜ)
柳が風になびくように、逆らわずに穏やかにあしらうこと。「—と受け流す」