に‐の‐つづみ【二の鼓】
雅楽の打楽器で、細腰鼓(さいようこ)の一種。壱鼓(いっこ)と三の鼓の中間の大きさのもの。奈良朝には唐楽に、平安朝以後は高麗楽(こまがく)に用いられたが、衰滅した。
にばん‐だいこ【二番太鼓】
歌舞伎劇場の儀式音楽。一番太鼓の次に打つ大太鼓の独奏で、まもなく芝居が始まることを知らせる。明治中期まで行われた。
の‐だいこ【野太鼓/野幇間】
素人(しろうと)の太鼓持ち。転じて、芸がなく、座をとりもつだけの太鼓持ち。
のど‐つづみ【喉鼓】
食欲が盛んに起こるとき、のどがごくりと鳴ること。「思わず—を鳴らす」
はて‐だいこ【果て太鼓】
芝居・相撲などの興行の終わりに打つ太鼓。仕舞い太鼓。打ち出し太鼓。
はや‐だいこ【早太鼓】
太鼓を急いで激しく打ち鳴らすこと。また、その音。
はや‐つづみ【早鼓】
能・狂言の囃子事(はやしごと)の一。大鼓・小鼓による急テンポの演奏で、この間に前ジテなどが退場し、すぐに間狂言が登場するもの。「橋弁慶」「鉢木(はちのき)」などに用いる。また、歌舞伎下座音楽・長...
はら‐つづみ【腹鼓】
《「はらづつみ」とも》 1 腹を鼓がわりにして打ち鳴らすこと。「狸(たぬき)の—」 2 腹一杯食べて満足し、腹をたたくこと。 3 《「十八史略」五帝の「鼓腹撃壌(こふくげきじょう)」の故事から》...
ひとよせ‐だいこ【人寄せ太鼓】
演芸・相撲など、興行物の始まる前に人寄せのために打ち鳴らす太鼓。よせだいこ。
ふじだいこ【富士太鼓】
謡曲。四番目物。宮中の管弦の催しの際に楽人浅間と役を争って殺された楽人富士の妻が、悲嘆に暮れて夫の形見の装束を着け、太鼓にかたきの姿を見て、これを打って狂乱する。