せん【餞】
[音]セン(漢) [訓]はなむけ 旅立つ人に贈り物をすること。はなむけ。「餞別/予餞会」
うま‐の‐はなむけ【餞】
《昔、旅に出る人の道中の無事を祈って、乗る馬の鼻をその行く先へ向けてやったところから》旅立つ人の安全を祈り、前途を祝して、酒食をもてなしたり、品物を贈ったりすること。また、その品物。餞別(せんべ...
富貴(ふうき)なる者(もの)は人(ひと)を送(おく)るに財(ざい)を以(もっ)てし仁人(じんじん)は人(ひと)を送(おく)るに言(げん)を以(もっ)てす
《「史記」孔子世家から》金持ちは人を送別するときには、はなむけとして金銭を贈るが、仁徳の者は、その人のためになるよい言葉を贈る。孔子が老子を訪ねたとき、帰りぎわに老子から贈られた言葉。
さり‐がた・い【去り難い/避り難い】
[形][文]さりがた・し[ク] 1 離れられない。捨てきれない。「—・い思いにかられる」 2 避けられない。のがれにくい。「人間の儀式、いづれの事か—・からぬ」〈徒然・一一二〉 3 断りにくい。...
せん‐べつ【餞別】
遠方に旅行する人や転居・転任などをする人に、別れのしるしとして金品を贈ること。また、その贈り物。はなむけ。「—を贈る」
せん【餞】
[名](スル)はなむけをすること。餞別。また、別れの宴。「奝然上人の唐に赴くを—して」〈露伴・連環記〉
たたわ・し【湛はし】
[形シク] 1 物事が完全無欠で満ち足りている。「望月(もちづき)の—・しけむと我(あ)が思ふ皇子(みこ)の命(みこと)は」〈万・三三二四〉 2 いかめしく、りっぱである。おごそかである。「これ...
ぬさ【幣】
1 祈願をし、または、罪・けがれを払うため神前に供える幣帛(へいはく)。紙・麻・木綿(ゆう)などを使う。みてぐら。御幣(ごへい)。幣帛。 2 旅の無事を祈って贈るもの。はなむけ。「さて東に帰り下...
た‐む・ける【手向ける】
[動カ下一][文]たむ・く[カ下二] 1 神仏や死者の霊に供物をささげる。「霊前に花を—・ける」 2 旅立つ人や別れていく人にはなむけをする。「卒業生に別れの言葉を—・ける」
た‐むけ【手向け】
1 神仏や死者の霊に物を供えること。また、その物。「—の香華」 2 別れる人へのはなむけ。餞別(せんべつ)。「卒業生に対して—の言葉を呈する」 3 《峠には道祖神などの境の神が祭られており、そこ...