「じ」「ず」「ぢ」「づ」の四つの仮名、およびこの仮名で表される音。古くは、「じ」「ず」は摩擦音の[ʒi][zu]、「ぢ」「づ」は破裂音の[di][du]で、「じ」「ず」「ぢ」「づ」はそれぞれ異なる音で発音され区別されていた。それが室町末期になると、「ぢ」「づ」が破擦音の[dʒi][dzu]となったため、次第に「じ」「ず」との混乱が起こるようになり、17世紀末頃までには、中央語でも「じ」と「ぢ」、「ず」と「づ」の区別がなくなり、現代と同様となった。発音の区別の消失とともに、仮名遣いの上での問題となった。