あみもようとうろのきくきり【網模様灯籠菊桐】
歌舞伎狂言。世話物。5幕。河竹黙阿弥作。安政4年(1857)江戸市村座初演。七之助に犯され娼婦となった奥女中滝川と、本能のままに動く七之助の悪事を描く。通称「小猿七之助」。
いい‐すべら・す【言(い)滑らす】
[動サ五(四)]言ってはいけないことまで言う。口を滑らす。「『…女中はわたくし一個(ひとり)』と—・して噤(つぐ)む口」〈逍遥・細君〉 [動サ下二]に同じ。「底意の悪を座興になし、—・する...
いしゃ‐ぼん【医者坊】
《「いしゃぼうず(医者坊主)」の音変化》 1 坊主頭の医者。「女中の酒の座には、頭巾かぶりし—あり」〈鶉衣・隅田川涼賦〉 2 思うことのかなわないこと。「叶(かな)はぬ事を—といふは、汝が事よと...
うぐいす‐まゆ【鶯眉】
1 江戸時代、公家や武家で、生まれた女子の額におしろいで白い線を描き、眉毛の代わりにしたもの。 2 江戸時代、奥女中が16、7歳ごろから行った引き眉。眉を上下から細くそり、練(こ)ね墨をさしたも...
うっそり
[副]心を奪われてぼうっとしているさま。「凩(こがらし)の吹く世の中を忘れたように、—として歩いて行く」〈芥川・枯野抄〉 [名・形動]《近世語》ぼんやりしていること。うっかりしていること。ま...
うつぼざる【靭猿】
狂言。大名が靫(うつぼ)の革にするため、猿引きに小猿を要求するが、小猿の無心なさまに心を打たれて許し、猿引きは礼に猿を舞わす。 歌舞伎舞踊。常磐津(ときわず)。本名題「花舞台霞の猿曳(さるひ...
おお‐じょうろう【大上﨟】
宮中に仕えた上席の女房。摂関家出身の女性が任じられた。後には、幕府・大名の御殿女中の上位者にもいった。→小上﨟(こじょうろう)
おおつごもり【大つごもり】
樋口一葉の小説。明治27年(1894)発表。大みそかを背景に、女中奉公をしている薄幸の娘お峰の哀感を描く。
おかみ‐け【御上家】
[名]公家(くげ)。貴族。「わが恋はただ—の女中」〈浮・一代男・四〉 [形動ナリ]いかにも貴族らしいさま。上品であるさま。「勤め姿去って、—なる御所風あり」〈浮・諸艶大鑑・一〉
おく‐じょちゅう【奥女中】
江戸時代、将軍家や大名家の奥向きに仕えた女性。御殿女中。