あしわけ‐おぶね【葦分け小舟】
葦の中をこぎ分けて進む小舟。多く、物事に差し障りの多いことをたとえていう。「湊入りの—障り多みいま来む吾をよどむと思ふな」〈万・二九九八〉
当(あ)たらず触(さわ)らず
差し障りがないように気をつけて何かをするさま。「—の回答」
あたり‐さわり【当(た)り障り】
他に悪い影響を与える事柄。差し障り。「—のない話題を選ぶ」 [補説]多くは「当たり障りがない」「当たり障りのない」の形で使う。
言(い)わぬが花(はな)
口に出して言わないほうが味わいもあり、差し障りもなくてよい。「これから先は—だ」
さし‐つかえ【差(し)支え】
都合の悪い事情。支障。差し障り。「—があって行けない」「日常生活には—ありません」
月(つき)に叢雲(むらくも)花(はな)に風(かぜ)
世の中の好事には、とかく差し障りが多いことのたとえ。
はっぽう‐ふさがり【八方塞がり】
1 陰陽道(おんようどう)で、どの方角に向かって事を行っても、不吉な結果が予想されること。 2 どの方面にも差し障りがあって、手の打ちようがないこと。
はばかり【憚り】
[名] 1 はばかること。遠慮すべきこと。「大先輩に対して何の—もない」 2 差し支えること。差し障り。「実名を出すのは—がある」 3 《人目をはばかる所の意から》便所。 [形動][文][ナ...
はばか・る【憚る】
[動ラ五(四)] 1 差し障りをおぼえてためらう。気がねする。遠慮する。「世間体を—・る」「他聞を—・る」「だれにも—・らず自由に生きる」 2 幅をきかす。増長する。いばる。「憎まれっ子世に—・...
まぎ・れる【紛れる】
[動ラ下一][文]まぎ・る[ラ下二] 1 入りまじって区別がつかなくなる。また、はっきりしなくなる。「人込みに—・れて見失う」「勝負の行方が—・れてくる」 2 似通っていて見分けがつかなくなる。...