いのち‐ずく【命尽く】
1 一命にかかわること。「いくさといふは…、—のものなれば」〈浄・五枚羽子板〉 2 命懸けであること。「科人(とがにん)と名乗って出る拙者、—に偽りを申さうか」〈伎・五大力〉
おお‐びき【大引き】
1 床板および根太を支える横材。尾引き。 2 めくりカルタを三人でするとき、最後に札をめくる番に当たる者。「ことに拙者は—でござれば」〈黄・孔子縞〉
けい‐がい【傾蓋】
たまたま会うこと。また、ちょっと会っただけで、親しくなること。「拙者一見手を握て殆ど—の想をなしました」〈津田仙・明六雑誌四一〉 [補説]孔子が、道で偶然に出会った程子と、車のきぬがさ(蓋)を傾...
げ‐せつ【下拙】
[名]卑しいこと。〈日葡〉 [代]一人称の人代名詞。男子が自分をへりくだっていう語。拙者。「—も初の出府ゆゑ」〈洒・辰巳之園〉
ご‐じぶん【御自分】
[代] 1 反射代名詞。会話の相手または第三者自身をさして、敬意を込めていう語。「お言葉ですが、—はどうなんですか」「社長が—で運転なさるそうです」 2 二人称の人代名詞。江戸時代、武士階級の男...
ざっぷり
[副] 1 水中へ勢いよく入ったり、水が強くかかったりするときの音を表す語。「手桶をさしあげて、てまへの頭から—」〈咄・聞上手〉 2 物を勢いよく切るさま。「拙者を—と切ってお仕舞ひなされて」〈...
しず【賤】
[名]卑しいこと。身分の低い者。「貴人(あてびと)、—が身何の変わりたる所あるべき」〈藤村・春〉 [代]一人称の人代名詞。拙者。わたし。江戸時代に幇間(ほうかん)などが用いた。「君さへ合点な...
ず‐から
[接尾] 1 人の心・身体などを表す語に付いて、そのもの自身という意を表す。…で。…から。…のまま。「おの—」「み—」「口—」 2 人間関係を表す名詞に付いて、その関係にある意を表す。「拙者ため...
せっ‐し【拙子】
[代]一人称の人代名詞。男子が自分をへりくだっていう。拙者。「何とか—も住職いたしながら」〈洒・隣壁夜話〉
せつ【拙】
[常用漢字] [音]セツ(漢) [訓]つたない まずい 1 つたない。まずいこと。「拙攻・拙守・拙速・拙劣/古拙・巧拙・稚拙」 2 自分や自分に関することを謙遜していう語。「拙稿・拙者・拙宅」