き【基】
[632〜682]中国、唐代の僧。長安の人。法相(ほっそう)宗の開祖。玄奘(げんじょう)の弟子となり、師に従って「成唯識論(じょうゆいしきろん)」の訳経に協力、のち解釈を加えて「成唯識論述記」「...
ぎえん【義淵】
[?〜728]奈良初期の法相(ほっそう)宗の僧。大和の人。元興寺(がんごうじ)の智鳳に唯識を学び、岡寺(竜蓋寺(りゅうがいじ))を開いた。門下に玄昉(げんぼう)・行基(ぎょうき)らがいる。
ごほう【護法】
《(梵)Dharmapāla》6世紀中ごろの南インドの僧。仏教を広めて多くの門下を教育。唯識(ゆいしき)十大論師(ろんじ)の一人。著「成(じょう)唯識論」など。
せしん【世親】
《(梵)Vasubandhuの訳》4〜5世紀ごろの北インドの僧。小乗を修め「倶舎論」を著したが、兄の無著(むじゃく)に従って大乗に転じた。瑜伽唯識(ゆがゆいしき)思想を主張し、「唯識二十論」「唯...
ちぎょく【智旭】
[1599〜1655]中国、明末の天台宗の僧。蘇州(江蘇省)の人。字(あざな)は藕益(ぐうやく)。号、八不道人。儒学を学び、のち仏教の天台・唯識などの諸学に精進、諸宗を体系づけようとし、またキリ...
とくさん‐せんかん【徳山宣鑑】
[782〜865]中国、唐代の禅僧。姓は周氏。初め律や唯識を学んだが、のち禅を学び、その修行は、徳山の棒と称されるほど厳格であった。諡号、見性禅師。→臨済の喝徳山の棒
なんだ【難陀】
《(梵)Nandaの音写》 1 釈迦の異母弟。孫陀羅(そんだら)難陀。 2 釈迦の弟子の一。牧牛難陀。 3 唯識十大論師の一。6世紀ごろのインドの仏教学者。 4 「難陀竜王」に同じ。
《(梵...
みろく【弥勒】
《(梵)Maitreyaの音写。慈氏と訳す》 「弥勒菩薩」に同じ。
インド仏教の二大系統の一つ、瑜伽行(ゆがぎょう)派の祖。3〜4世紀、または4〜5世紀ごろの人という。般若の空思想を根底にし...
むじゃく【無着/無著】
《(梵)Asaṅgaの訳》[310〜390ころ]インドの大乗仏教の論師。世親の兄。ガンダーラの人。初め小乗の僧であったが、弥勒(みろく)から空観(くうがん)を学んで大乗に転じ、瑜伽(ゆが)行・唯...