ハチソン【Francis Hutcheson】
[1694〜1746]英国の哲学者。人間の心性には善悪の別を判断する自然で普遍的な道徳感覚があると主張し、また善の基準は最大多数の最大幸福にあると説いた。
はまだ‐ひろすけ【浜田広介】
[1893〜1973]児童文学者。山形の生まれ。本名、広助。人間の善意をテーマに多くの童話を発表。小川未明とともに童話を文学の一ジャンルとして確立。作「椋鳥の夢」「泣いた赤鬼」など。
はやし‐きょうこ【林京子】
[1930〜2017]小説家。長崎の生まれ。本姓、宮崎。長崎での被爆体験に基づく「祭りの場」で芥川賞受賞。他に「上海」「三界の家」「やすらかに今はねむり給え」「長い時間をかけた人間の経験」など。
はやし‐たつお【林達夫】
[1896〜1984]評論家。東京の生まれ。自由主義的な思想家として、政治・思想・文化の動向に鋭い批判を加えた。平凡社の「世界大百科事典」編集長。著「思想の運命」「歴史の暮方」「共産主義的人間」など。
ハーディ【Thomas Hardy】
[1840〜1928]英国の小説家・詩人。故郷ウェセックス地方を背景に、運命に押し流される人間の姿を写実的に描いた。小説「テス」、叙事詩劇「覇王」など。
バタイユ【Georges Bataille】
[1897〜1962]フランスの思想家・小説家。無神論の立場から人間の至高の在り方を追求、第二次大戦前後から神秘的傾向を深め現代文明への根元的批判を展開した。著「無神学大全」「眼球譚」など。
バルザック【Honoré de Balzac】
[1799〜1850]フランスの小説家。近代リアリズム小説の代表者。フランス社会のあらゆる階層の人物が登場する約90編の小説にみずから「人間喜劇」の総題をつけた。作「ゴリオ爺さん」「谷間の百合」...
バルビュス【Henri Barbusse】
[1873〜1935]フランスの小説家。人間の情念を赤裸々に描いた「地獄」、次いで反戦小説「砲火」で注目を浴びる。のち「クラルテ」を発表し、平和運動にも尽力。→クラルテ
ビュヒナー【Georg Büchner】
[1813〜1837]ドイツの劇作家。人間の実存を追求する写実的な作品を書いた。革命運動に加わり、亡命先のスイスで病死。戯曲「ダントンの死」「ウォイツェック」など。ビューヒナー。
ビーコ【Giambattista Vico】
[1668〜1744]イタリアの哲学者。デカルトの合理主義を批判し、歴史こそ人間精神を反映する鏡であるとし、歴史主義への道を開いた。著「諸民族の共通性質についての新科学原理」など。ビコ。