にしては の類語・言い換え
ブックマークへ登録としては/にしては の共通する意味
その立場においては、の意で主題とすることを表わす。
としては/にしては の使い方
としては/にしては の使い分け
- 1
- 「にしては」と、例文(2)および表例(1)の「としては」は、ある資格や立場を題目として取り立て、現実の姿がそれにふさわしくないことをほのめかす用法だが、意味合いに多少の違いがある。「XとしてはY」は、Xという資格・立場から求められる姿とYという現実の姿とのずれを客観的に描写しているだけだが、「XにしてはY」は、Xという資格・立場に対して当然期待される姿から、現実の姿Yが大幅にかけ離れていることに評価を下そうという意識が強い。そのため、話し手の感情が色濃く反映され、文脈によって、賞賛・疑問・皮肉・非難などが含まれる。表例(1)の「にしては」の場合は、すごい、うらやましい、変だなどの感情を伴っている。
- 2
- 「としては」は、例文(1)や表例(2)のように、だれそれの身になって考えると、だれそれの立場で言うと、の意味で、立場や視点を表わし、主に人物を題目として取り立てる用法もある。係助詞「は」で置き換えることもできるが、その場合は、他の人たちはどう思っているか、という対比の意識は消える。「にしては」にこの用法はない。
- 3
- 「にしては」は、「(の)わりには」と置き換えられる。
としては/にしては の関連語
- にしてみれば
- 人物を題目として取り立てる意の「としては」の用法と同じ。「子供たちにしてみれば親のみじめな姿を見るのは何よりもつらいことだろう」
- としても・にしても・にしたって・にしろ
- 人物を題目として取り立てる意の「としては」に近いが、係助詞「も」で置き換えられる。「あなたのご両親にしても、あなたが自宅から通学するのならご安心でしょう」「部長にしろ、しょせんは宮仕えの身、自分の首があぶなくなるようなことはしないさ」
- といっても
- 「毎年夏には別荘に行く。別荘といっても掘っ建て小屋に過ぎないが」のように、「…X。XといってもY」の形で、さっきXと言ったが実際はそれほどの程度ではなくせいぜいYぐらいだ、Xと言ったがXの中にもY程度のものがある、などの意味を表わす。
- といえども
- たとえ…であったとしても、の意で、取りたてていう表現で、「いかなる」「どんな」などの語を伴い、それほどの~でも…できない、と強調することが多い。「いかなる権力者といえども、人々の生存の権利を奪うことはできない」
としては/にしては の類語対比表
①一介の平社員…破格の抜擢 | ②私…そこに行くつもりはない | 彼はビリの成績で入社した…昇進が早い | |
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としては | ○ | ○ | - |
にしては | ○ | - | ○ |
参照
にしては⇒にしては/わりに(は) としても⇒ところが/ところで/としても/にしても/にしたって/にしろ/にせよ/(よ)うが/(よ)うと/までも・にしても/とはいえ/からといって/に(も)かかわらず/ところで にしても⇒という/といった/といって/として/にしても・ところが/ところで/としても/にしても/にしたって/にしろ/にせよ/(よ)うが/(よ)うと/までも・にしても/とはいえ/からといって/に(も)かかわらず/ところで にしたって⇒ところが/ところで/としても/にしても/にしたって/にしろ/にせよ/(よ)うが/(よ)うと/までも・にしても/とはいえ/からといって/に(も)かかわらず/ところで にしろ⇒ところが/ところで/としても/にしても/にしたって/にしろ/にせよ/(よ)うが/(よ)うと/までも・にしても/とはいえ/からといって/に(も)かかわらず/ところで
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#助詞・助動詞