あまのいのち【天の命】
天から授かった大切な命。「さてもさても危ない目に逢うた、—を拾うた」〈謡・夜討曽我〉 [補説]「天命 (てんめい) 」を訓読みにした語か。
あまのいわと【天の岩戸/天の磐戸】
天の岩屋の堅固な戸。高天原の入り口にあったという。天の岩屋戸。「—を引き開け天 (あめ) の八重雲を排分 (おしわ) け」〈神代紀・下〉
あまのいわふね【天の岩船/天の磐船】
1 日本神話で、空中を飛ぶ石の船。 2 天の川に浮かぶという空想上の船。
あまのいわや【天の岩屋】
高天原にあったという岩室。天照大神 (あまてらすおおみかみ) が弟素戔嗚尊 (すさのおのみこと) の乱暴な行いに怒り、こもったとされる。「—に入りまして、磐戸 (いはと) を閉 (さ) してこもりましぬ」〈神代紀・上〉
あまのいわやど【天の岩屋戸】
「天の岩戸 (いわと) 」に同じ。
あまのうきはし【天の浮き橋】
高天原と地上との間に架かっていたという橋。「—の上に立たして」〈神代紀・上〉
あまのかわら【天の河原】
1 天の川の河原。「霞立つ—に君待つとい行きかへるに裳の裾ぬれぬ」〈万・一五二八〉 2 高天原にある天安河 (あまのやすのかわ) の河原。「ひさかたの—に八百万 (やほよろづ) 千万神の神集 (かむつど) ひ」〈万・一六七〉 [補説]地名別項。→天の河原
あまのさかて【天の逆手】
まじないをするときに、普通とは違った打ち方をする柏手 (かしわで) 。具体的な打ち方は未詳。「—を打ちてなむ呪 (のろ) ひ居 (を) るなる」〈伊勢・九六〉
あまのさかほこ【天の逆鉾】
「天の瓊矛 (ぬほこ) 」の後世の呼び名。
あまのざけ【天野酒】
天野山金剛寺でつくられた酒。中世以降品質のよいことで有名だったが、明暦年間(1655〜1658)に製造を中止。昭和46年(1971)に地元の酒造業者が復活させた。